オルニチンは犬の肝臓の健康のカギ。回せ!オルニチン回路

犬の栄養

※この記事は栄養成分自体の化学的な性質等を示すものであり、ごはんの効能を表すものではありません。

「オルニチンを多く含む食品」と言えば、シジミを思い浮かべる方が多いのでは?
しかしキノコ、特にしめじにはシジミの約5~7倍のオルニチンが含まれています。

なのになぜシジミ?
これはシジミにはオルニチンのほかにも、アラニンタウリンなど、肝臓にいい成分が多いからだと考えられます。

特にアラニン肝臓の保護機能アルコール分解機能が取り上げられています。
これが「オルニチン」と同時に摂取すると効果が高まる!?

人のサプリとして販売するには、もってこいのうたい文句ですね。
なので総合的にみると「肝臓の健康」=シジミというイメージが付きやすい。

・すっきり目覚めたい方に!
・お酒を飲む機会が多い方に!

様々なメーカーからシジミを使ったサプリが販売されています。
販促のためオルニチンやアラニンにスポットが当てられることに。
なので「オルニチンといえばシジミ」

まんまとメーカーさんの策略にはまっているというわけです。
※個人の感想です

実際は「オルニチンと言えばしめじ!」
・・・これもキノコ屋さんの策略かも・・
※個人の感想です

犬の肝臓でのオルニチンの働き

わんちゃんの肝臓には、なんと500以上もの機能があると言われています
その中でも中心となるのが

・栄養素の代謝・生産・貯蔵の中心
(栄養のリサイクル工場に例えられる)

消化に必要な胆汁の生成と分泌

・アンモニア等、有害物質の解毒

の3つ

ここで登場するのが「オルニチン回路」

これはオルニチンを介して、アンモニアを無毒な尿素に解毒する、肝臓の代謝経路。

オルニチン摂取で、オルニチン回路が潤滑に回り、アンモニアの解毒が促進。

アンモニアはたんぱく質を分解して栄養とする過程で生成されます。

たんぱく質はわんちゃんの体に欠かせない大切な栄養素。
毎日必ず摂取しないといけません。
すなわち、アンモニアも毎日生成されるのが当たり前。

なので肝臓でのオルニチン回路の働きがいかに大切かがわかります。

アンモニアは毒性の高い物質です

過剰で、細胞内でのエネルギー生産を妨げ、全身の疲労を感じやすくなります。

オルニチンの疲労回復効果は、実はアンモニアの解毒によるものなのです。

またアンモニアは重度の肝不全では肝性脳症の原因となります。

※肝性脳症
全身をアンモニアが循環することで脳へ影響を与え、神経系等に障害をきたす肝臓疾患末期の症状。
たんぱく質の制限が必要になる。

他にもある!働き者のオルニチン効果

腎臓の働きを助ける
成長ホルモンの分泌促進
 ・筋肉や骨の発達
 ・脂肪燃焼に作用
 ・新陳代謝を活発に

・創傷治癒促進作用

「脂肪燃焼」という言葉に魅力を感じる方も多いのでは?
オルニチンは「燃焼系アミノ酸」とも呼ばれています。

とらのすけ
とらのすけ

でもやっぱりメインは、アンモニアの解毒ですね。毎日ありがとうオルニチン回路!

オルニチンはサプリの必要なし!?不足も過剰もしにくい

過剰になりにくい理由

食品に含まれる量が少なく、通常のごはんであれば過剰になることはあり得ない

元々体内に存在する物質なので、副作用が起きにくい

・水溶性なので過剰になったオルニチンは尿として排出される

ですがサプリメントの摂取で過剰になると

・腎臓や肝臓など内臓への負担

・アミノ酸の形で摂取するので、直接腸に届き、腸内環境の乱れを引き起こす

不足しにくい理由

わんちゃんのごはんのメインである「肉」には少ないので、食事から十分な量を摂取するのは難しい。
ですが!
元々体内に存在する上に、アルギニンからオルニチンが作り出されています。

とらのすけ
とらのすけ

オルニチン回路でアルギニン尿素を生成と同時にオルニチンに戻って再利用されます。

アルギニンはに多く含まれるアミノ酸。
サプリメントを摂取しなくても、肉中心のごはんに、オルニチンを多く含む食品を加えれば十分なのでは!?

ヒッポのごはんでは、必要に応じてシメジを加えてオルニチンを強化しています。

わんちゃん用のオルニチンサプリも販売されています。
オルニチンの1日の摂取量について、今のところ明確な基準はありません。
ご使用の場合は、ほかのアミノ酸とも合わせて過剰にならないような使い方をおすすめします。

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