最近話題の【イミダゾールジペプチド】犬にとってもうれしい効果!多く含まれる食材など

犬の栄養

※この記事は栄養成分自体の化学的な性質等を示すものであり、ごはんの効能を表すものではありません。

馬が走るときの、爆発的な瞬発力。
渡り鳥の、何日も飛び続ける持久力。

これらは全て【イミダゾールジペプチド】の働きが関係しているとされます。
最近話題のこの栄養素は、鶏肉などにも多く含まれる身近なもの。
わんちゃんの手作りごはんにも、簡単に取り入れることができますよ。

知れば知るほど与えたくなる!イミダゾールジペプチドの効能

イミダゾールジペプチドはイミダゾール基を持つアミノ酸結合の総称。
「イミダゾール基って何?」と思う方もおられるかもですが、ややこしいので割愛。
アンセリン、カルノシン、バレニンなど、よく似たアミノ酸をひとまとめにした呼び方です。

イミダゾールジペプチドは体内で

・疲労回復、抗疲労
・運動能力を向上
・抗酸化作用
・脳老化の改善


など、主に運動能力に関する効能が取り上げられています。

中でも
アンセリンは

・疲労回復、抗疲労
・運動能力、特に耐久力の向上
尿酸値をコントロール。腎不全、結石、高血圧などを防ぐ

カルノシンは

・疲労回復、抗疲労
・運動能力、特に瞬発力の向上
・たんぱく質がAGEs化するのを防ぐ

※AGEs(最終糖化産物)とは
過剰に摂取した糖とタンパク質が結びついて生成される老化物質。
いわゆる「体のこげ」で認知症や糖尿病、腎不全などを悪化させる。


バレニンは

・特に疲労回復、抗疲労効果が高い
※それぞれ諸説あります
とらのすけ
とらのすけ

イミダゾールジペプチドとまとめて呼ばれていますが、それぞれのアミノ酸に、アンチエイジングや色んな病気に対抗する力があるんですね。

イミダゾールジペプチドを効率よく摂取できる食材はこれ!

ざっくり多く含む食材を挙げると

・アンセリンは「魚と鶏むね肉」
・カルノシンはジビエなど「肉」
・バレニンは圧倒的に「クジラ」

順に詳しくみてきましょう

カツオやマグロに多い【アンセリン】ですが注目は「鶏むね」

※すべて単位は(mg/100g)

かつおは約1200・まぐろは約650。
非常に多くのアンセリンを含みます。
が、食味の観点や他の栄養バランスから、ちょっと使いにくい。

また、継続して摂取するのが望ましいことも考えれば、「鶏肉」が非常に優秀。
鶏肉の中でも、「もも」ではなく「むね」に多いアンセリン。
その量は・・・約400~1100
※ささみにも多いです

とらのすけ
とらのすけ

あれ?量にえらい誤差があるね。なんで?

それについては、こんなデータが。

・タイやブラジルより国産鶏に多い
・国産ブロイラーより、地鶏に多い
ヒスチジンを多く含むえさを与えた鶏でアンセリン増加の報告もあり

これは鶏の飼育環境や餌が、アンセリン量に大きく関わることを示します。
最低でも国産ブロイラーを使いたい!

カルノシン摂取はわんちゃんの好きな肉からでいい気がします

肉全般に多く含まれるカルノシン。
それぞれの肉に含まれるカルノシン量は
※すべて単位は(mg/100g)

牛肉 約450
豚肉 約400
馬肉 約770
鹿肉 約500
猪肉 約400
※いずれも推定量

これだけ見るとどっこいどっこい。
ですが・・・この数字、参考にする研究データによりかなり大きな差がみられます。

例えば食肉販売業者の提示データ
・鹿肉販売業者では約500
・別の猪肉販売業者では、鹿肉のカルノシン量は約90とされています。

同じ動物でもいろんな部位がありますし、
販売のため、自分に都合のいいデータを引き出してきている可能性もあります。
鶏肉であったように、生活環境や食べているものでも数値は大きく変化するでしょう。

おかげで情報は交錯。
上記のカルノシン量は、公平な立場の研究者さんのデータをピックアップし勝手に平均化したものです。
だから正確性に欠けます。
しかしどの肉もやはり「よく動く部分の赤身肉」の数値が高い印象。

とらのすけ
とらのすけ

赤身なら、どの肉でも好みで選んでもよさそう。脂の多い肉は色んな意味でおすすめしません。

人(成人男性)のデータによると

・疲労回復 225mg/日
・運動能力向上 500mg/日
・脳機能 1000mg/日

のイミダゾールジペプチド摂取の継続で、それぞれ効果があったとされています。

体重60㎏の成人男性とすると、
体重1kgあたりの摂取

・疲労回復 4mg/kg/日
・運動能力向上 8mg/kg/日
・脳機能 17mg/kg/日

ヒッポのごはんで
3㎏のワンちゃんでの肉の量は約40g/日
豚肉だとしてカルノシン摂取量は
400mg/100g×0.4=160mg/日

あれ・・・この量・・・
めちゃくちゃ摂取できてますね!
人のデータをわんちゃんにそのまま持ってくることはタブーとはいえ、
普通にヒッポのごはん食べてたら楽勝でクリア!

バレニンに関しては考える余地はなし

クジラ!クジラ!クジラ!
バレニンはクジラが圧倒的。
その量なんと1800mg/100g(ミンク)

豚肉や一部の猪肉にも多く含まれますが、ほぼクジラにしか含まれていないと言ってもいいでしょう。
こちらも、わんちゃんの状態によっては採用する可能性のある食材です。

話が長くなりましたが
【結論】
イミダゾールジペプチドに関しては

とらのすけ
とらのすけ

肉食べときゃ間違いない!笑

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