愛犬と暮らす中で
愛犬の健康
は飼い主さんにとって何よりの願い。
しかし私たちの身の回りには
愛犬の命を脅かす
「見えない敵」
がたくさん潜んでいます。
代表的なのが
・蚊が媒介する=フィラリア
・草むらに潜む=マダニ
・家の中にも忍び寄る=ノミ
という犬の三大害虫です。
これら寄生虫の脅威から愛犬を守るために
適切な予防薬
の使用が不可欠です。

毎月、何種類も薬を飲ませるのは大変…

副作用が心配やわ…

結局、うちの子にはどの薬がええの?

うちの子、もうかなり高齢やけど大丈夫?
そんな
・疑問
・不安
を抱える飼い主さんは少なくありません。
この記事では
フィラリア・ノミ・ダニ予防薬の
・効果
・副作用
そして愛犬に与える際の
・メリット
・デメリット
など飼い主さんの気になることを
・最新情報
・シニア犬への配慮
も交えながら、詳しく解説します。
さらに
・薬を与える際の注意点
・他の薬との併用で気を付けること
などなど
・愛犬の健康
・安心を守る
ための具体的なヒントもご紹介!
愛犬との毎日を
・もっと安心して
・楽しく過ごすために
一緒に寄生虫予防薬の知識を深めていきましょう!
1.なぜ予防が必須?フィラリア・ノミ・ダニが引き起こす恐ろしい病気
まず
・なぜ予防薬が
▶それほどまでに重要なのか?
・各寄生虫が
▶愛犬にどのような被害をもたらすか?
を改めて確認しましょう。
蚊が媒介する「フィラリア症」:心臓を蝕むサイレントキラー
フィラリア症(犬糸状虫症)は
蚊が媒介する
寄生虫病です。
①フィラリア感染した犬の血を吸った蚊が
②別の犬の血を吸うことで
③ミクロフィラリアと呼ばれる子虫が②の犬の体内に入り込みます。
この子虫は
④成長すると心臓や肺動脈に寄生し
⑤重篤な
・心臓病
・呼吸器病
を引き起こします。
●恐ろしさ
初期は無症状のことが多く
▶気づいた時には病気がかなり進行
しているケースが少なくありません。
進行すると
・咳
・疲れやすい
・呼吸困難
・お腹に水が溜まる(腹水)
・貧血
などの症状が現れ、最悪の場合
命を落とす
こともあります。
・治療が非常に難しく
・犬の体に大きな負担をかける
ことが多い病気です。
草むらの影に潜む「マダニ」:人にもうつる感染症の運び屋
マダニは
・草むら
・森林
・公園の芝生
などに生息。
犬の血を吸うことで成長する大型のダニ。
単に血を吸うだけでなく
様々な恐ろしい感染症を媒介する
ことが最大の問題です。
中には人間にも感染する
人獣共通感染症
も含まれるため、愛犬だけでなく
飼い主さんの健康
にも関わります。
●恐ろしさ
マダニが吸血する際に、様々な病原体が犬の体内に入り込みます。
◇バベシア症
マダニが媒介する原虫感染症
▶犬の赤血球を破壊し
・重度の貧血
・黄疸
・発熱
などを引き起こします。
急性の場合は命に関わる非常に危険な病気です。
◇ライム病
・関節炎
・発熱
・食欲不振
などを引き起こします。
◇SFTS(重症熱性血小板減少症候群)
・発熱
・食欲不振
・嘔吐
・下痢
・血小板の減少
などを引き起こし
人間にも感染する
非常に危険なウイルス感染症です。
◇その他
・エリキア症
・アナプラズマ症など
様々な病気を媒介する可能性があります。
◇ダニの症状
・元気がない
・食欲不振
・発熱
・貧血(歯茎が白い)
・黄疸
・関節の痛みや腫れ
・リンパ節の腫れ
など、多岐にわたります。
家の中にも忍び寄る「ノミ」:激しいかゆみとアレルギー
ノミは
体長2〜3mmほどの小さな昆虫。
犬に寄生すると
・激しいかゆみ
それに伴う
・様々な問題
を引き起こします。
●恐ろしさ
◇ノミ刺咬症アレルギー性皮膚炎
ノミの唾液成分に
アレルギー反応
を示す犬が多いです。
わずか数匹に刺されただけでも
・猛烈な痒み
・皮膚の赤み
・脱毛
・かさぶた
などを引き起こします。
また
掻きむしることで
▶皮膚に傷ができ、
▶細菌感染による二次的な皮膚炎
に発展することも少なくありません。
◇貧血
大量のノミに寄生された場合
特に
・子犬
・老犬
では吸血量が増え
▶貧血を引き起こすことがあります。
◇瓜実条虫症
ノミはお腹の寄生虫である
瓜実条虫(サナダ虫の一種)
の中間宿主です。
犬がグルーミング中に
▶ノミを誤って食べてしまう
▶瓜実条虫に感染
・下痢
・体重減少
・お尻をかゆがる
などの症状が見られます。
◇ノミの症状
・激しい痒み
・体を掻きむしる
・皮膚の赤み
・湿疹
・脱毛
・お尻歩き(お尻を床に擦りつける)
・黒い砂粒のようなもの
=ノミの糞が体につく
※ノミの糞は水に濡らすと赤茶色になります
2.犬の寄生虫予防薬の種類と効果:どれを選ぶ?
犬の寄生虫予防薬は多種多様です。
大きく分けると
「フィラリア予防薬」
「ノミ・ダニ予防薬」
そしてその両方をカバーする
「オールインワンタイプ」
があります。
予防薬の「剤形(ざいけい)」と飼い主さんにとっての使いやすさ
予防薬には、大きく分けて
「口から与えるタイプ」
「皮膚に滴下するタイプ」
「注射するタイプ」
「首輪タイプ」
があります。
それぞれの特徴と
飼い主さんにとっての
・メリット
・デメリット
を比較してみましょう。
経口タイプ(錠剤・チュアブル)
●特徴
おやつ感覚で与えられる
チュアブルタイプ
※口の中で噛み砕いて服用する錠剤
が主流。
・嗜好性が高く
・飲ませやすい
のが特徴です。
シャンプーの影響を受けません。
●飼い主さんのメリット
◇投薬が簡単
美味しいお肉味などで
おやつ感覚で
喜んで食べてくれる犬が多く、
▶投薬がストレスになりにくい
◇確実な投与
一度食べるだけで
▶薬が体内に取り込まれ
▶効果が期待できます。
◇シャンプーの影響なし
体の表面に塗布するわけではないので
シャンプーの前後
を気にせず投薬できます。
●飼い主さんのデメリット
◇食べムラがある犬への工夫
・薬が苦手な犬
・食べムラのある犬
には
・食事に混ぜる
・投薬補助トリーツを使う
・投薬器を使う
などの工夫が必要になることも。
◇吐き出す可能性
食べ方が悪いと
▶吐き出してしまい
▶効果が十分に得られない
可能性があります。
スポットオンタイプ(滴下薬)
●特徴
首筋などの
皮膚に直接滴下
するタイプ。
皮膚から成分が吸収されます。
・経口薬を嫌がる犬
・消化器系の持病がある犬
でも投与しやすいでしょう。
●飼い主さんのメリット
◇投薬の手間が少ない
首筋に数滴たらすだけ
なので、比較的簡単に投与できます。
◇薬を飲むのが苦手な犬に
・経口薬を嫌がる犬
・吐き出しやすい犬
に有効です。
●飼い主さんのデメリット
◇べたつきが残ることも
塗布後
・しばらく被毛がべたつく
・脂っぽくなる
などすることがあります。
◇シャンプーの影響を受ける可能性
製品によっては
シャンプー後は効果が弱まる
ことがあります。
シャンプーの
前後数日は避ける
など注意が必要です。
◇舐めてしまうリスク
塗布直後に犬が舐めてしまわないよう注意が必要です。
多頭飼いの場合
他の犬や猫
が舐めてしまう可能性も考慮。
完全に乾くまで接触させない
工夫が必要です。
◇スキンシップが制限される
薬が皮膚に浸透するまで、
・塗布部位を触ったり
・抱っこしたり
することができません。
塗布直後は
愛犬とのスキンシップ
を控える必要があります。
特に小さなお子さんがいるご家庭では、薬が付着しないよう注意が必要です。
注射タイプ(フィラリア予防薬のみ)
●特徴
年に1回の注射で
約1年間効果が持続
するタイプもあります。
●飼い主さんのメリット
◇年に1回の投与でOK
獣医師が接種するため
・飼い主さんの投薬の手間
・飲み忘れの心配
がありません。
長期的な安心感が得られます。
◇確実性
確実に薬が体内に取り込まれるため、高い予防効果が期待できます。
●飼い主さんのデメリット
◇動物病院での接種が必要
毎月病院に行く必要はありませんが、注射のために動物病院を受診する必要があります。
◇費用
1回あたりの費用は
・経口薬
・スポットオンタイプ
よりも高くなる傾向があります。
◇副作用の発生時
薬剤が長期にわたって体内に留まる
▶万が一副作用が出た場合
▶薬の成分を体外に排出するまでに時間がかかることがあります。
首輪タイプ
●特徴
首に装着するだけで数ヶ月間効果が持続するものもあります。
●飼い主さんのメリット
◇手軽さ
装着するだけで手軽に予防
投薬が苦手な子
に便利です。
◇効果期間の長さ
数ヶ月間効果が持続する製品もあり、手間がかかりません。
●飼い主さんのデメリット
◇皮膚への刺激
首輪周りの皮膚炎
を引き起こす可能性があります。
◇成分による影響
成分による
・体調不良のリスク
・小さなお子さんとの接触への配慮
が必要です。
◇全身への効果ムラ
全身に
均一な効果
が行き渡らない場合もあります。
◇犬が嫌がる場合も
首輪の装着を嫌がる犬もいます。
寄生虫の種類別予防薬と主な成分
予防する寄生虫の種類によって
・投与時期
・主な成分
が異なります。
フィラリア予防薬
主に
蚊の活動時期(5月~10月頃)
に合わせて月1回投与します。
◇主な成分
・イベルメクチン
・ミルベマイシンオキシム
・モキシデクチンなど
ノミ・ダニ予防薬
年間を通して
月1回~3ヶ月に1回程度投与します。
◇主な成分
・フィプロニル
・イミダクロプリド
・フロララネル
・サロラネル
・アフォキソラネルなど
一本で安心!「オールインワンタイプ」
近年
多くの飼い主さんに選ばれている
オールインワンタイプ
1つの薬で
・フィラリア
・ノミ
・マダニ
の全てを
・予防
・駆除
できるため、管理がとても楽になります。
また
・フィラリア予防薬
・イベルメクチン
・ミルベマイシンオキシム
・ノミ・ダニ予防薬
・フィプロニル
・イミダクロプリド
などの単剤は
長年の使用により
・一部の地域
・個体群
で寄生虫が
薬に対して耐性
を持ってしまってることも。
オールインワン薬は
▶複数の有効成分を配合することで
これら従来の薬に
耐性を持つ可能性のある寄生虫
にも対応できるよう開発されています。
●飼い主さんのメリット
◇与えるのが圧倒的に簡単
・1種類の薬を
・月に1回与えるだけ
で済むため
▶飼い主さんの手間を大幅に削減。
◇飲み忘れ・付け忘れのリスク軽減
複数種類の薬を管理する煩わしさがない
▶予防忘れを防ぎやすいです。
◇愛犬への負担軽減
投薬の回数が減る
▶薬が苦手な犬のストレスを減少。
◇確実な予防効果
それぞれの寄生虫に対して
▶必要な成分が配合されており
▶高い予防効果が期待できます。
●飼い主さんのデメリット
◇費用
単体でそれぞれ購入するよりも、やや割高になる場合があります。
◇選択肢の限定
含まれる成分が決まっているため
特定の寄生虫対策だけ
をしたい場合には適さないことも。
◇猫への使用不可
犬用の製品は猫には使用できません。
●主な製品例と特徴
予防薬は
必ず獣医師の診察を受けてから
処方してもらいましょう。
◇ネクスガードスペクトラ
牛肉風味の
美味しいおやつ感覚
で与えられる経口タイプ。
フィラリア予防に加え
・ノミ・マダニの駆除
・ニキビダニ症の予防
さらには
・回虫、鉤虫、鞭虫
といった
消化管内寄生虫
まで広く駆除できるオールインワン薬。
〇複数の寄生虫対策を一度に行いたい
〇経口薬が大丈夫な子
におすすめです。
◇シンパリカトリオ
ミートフレーバーの
チュアブルタイプの経口薬
・フィラリア予防
・ノミ・マダニ駆除
・イヌセンコウヒゼンダニの駆除
・イヌニキビダニの駆除
さらには
・回虫・鉤虫といった
消化管内寄生虫
の駆除が可能です。
特に
マダニの駆除効果の速さに優れる
とされており
〇草むらでの散歩が多い子
におすすめです。
◇レボリューション
スポットオンタイプの滴下薬
・フィラリア予防
・ノミ、耳ダニ、回虫などの駆除
※マダニ駆除はできません
皮膚に直接滴下するため
〇経口薬を嫌がる子
〇消化器系の持病がある子
でも投与しやすいでしょう。
ジェネリック薬である
レボスポットは
・有効成分
・効果
はレボリューションと同等でありながら
費用を抑える
ことができる場合があります
※ただしマダニ駆除はできないので注意
◇キウォフハート
フィラリア予防に加えて
・回虫、鉤虫、鞭虫
といった
消化管内寄生虫
も駆除できる経口タイプの薬です。
ビーフフレーバの錠剤で
オールインワンほどではないものの
〇フィラリア対策
〇一般的なお腹の虫対策を同時に行いたい
〇ノミ・マダニ対策が必要ない子
に適しています。
◇インターセプターS
フィラリア予防に加えて
・回虫、鉤虫、鞭虫
といった
線虫類の消化管内寄生虫
さらに
・瓜実条虫
・多包条虫(エキノコックス)
などの
条虫類(サナダ虫)
まで駆除できる
内部寄生虫に特化した
経口タイプの薬です。
〇幅広く消化管内寄生虫の対策
〇エキノコックス対策が必要な地域
でおすすめです。
3.気になる副作用は?安全性と稀なケースについて

薬か~やっぱり副作用が心配!
そう思われるのは当然です。
しかし、現在
動物病院で処方される寄生虫予防薬は
非常に安全性が高く設計
されています。
・長年の研究
・厳しい安全性試験
を経て
・開発
・承認
されています。
まれにある副作用
ほとんどの犬では
副作用はほぼ起こりません。
しかし
まれに以下のような症状があります。
これらは
一時的なものがほとんど
で重篤なケースは極まれです。
●消化器症状
・嘔吐
・下痢
・食欲不振
・よだれ(過剰な唾液分泌)など
特に投薬直後に見られます。
◇安心ポイント
これらの症状が出た場合でも
▶一時的なものが多く
▶ほとんどは数時間〜1日程度で自然に治まります。
薬の成分が体質に合わない
可能性もあるため
▶症状が続く場合は獣医師に相談しましょう。
●皮膚症状
スポットオンタイプの場合
・塗布部位の赤み
・かゆみ
・脱毛
・べたつきなど。
◇安心ポイント
皮膚が敏感な犬に見られるもの。
これも多くは一時的です。
症状がひどい場合は
▶別の種類の薬への変更を検討
●元気消失、活動性の低下
投薬後、一時的に元気がなくなることがあります。
◇安心ポイント
多くは一時的なものです。
気になる場合は獣医師に連絡しましょう。
重篤な副作用(極めてまれ)
●神経症状
・ふるえ
・けいれん
・歩行失調など。
◇安心ポイント
これらは特定の薬の成分に対する
感受性が高い犬種
=コリー系の犬など
で、過去に報告されたことがあります。
しかし
現在の獣医薬は
安全性が向上しており
これらの犬種にも安全に使えるように改良されています。
獣医師が処方前に
・犬種
・既往歴
を確認しますのでご安心ください。
●アナフィラキシーショック
極めて稀に
重度のアレルギー反応
・呼吸困難
・血圧低下
・意識障害など
が起こることがあります。
◇安心ポイント
可能性はゼロではありませんが、非常にまれです。
投薬後
▶犬の様子に異変があれば
▶すぐに動物病院を受診してください。
血液検査での数値上昇について

薬を飲んだら肝臓の数値が上がった!
という話を聞いて、心配になる飼い主さんもいらっしゃるかもしれません。
◇安心ポイント
予防薬の成分は
肝臓で代謝される
ため、一時的に
肝臓の数値がわずかに上昇
することがあります。
これは薬の影響で一時的なもの。
通常は
・薬の中止
・特定の治療
を必要とせず
▶健康に影響を与えることはないもの
獣医師は
・定期的な健康診断
・血液検査
で愛犬の内臓機能をチェックし
▶異常があれば適切な対応
をしますのでご安心ください。
持病がある場合
獣医師がその犬に合った最も負担の少ない薬を選んでくれます。
【重要なメッセージ】
副作用を過度に恐れるあまり
▶予防を怠ってしまうと
・フィラリア症
・マダニ媒介性疾患
といった
命に関わる病気
にかかるリスクの方がはるかに高い。
予防薬の安全性は非常に高いため、安心して獣医師の指示に従って投薬しましょう。
4.予防薬を与える際の注意事項と他の薬との併用について
愛犬に予防薬を与える際には、いくつかの注意点があります。
投薬前の注意点
●獣医師の診察を受ける
予防薬は必ず
獣医師の診察
を受けてから処方してもらいます。
特に
フィラリア予防薬の投与前
には、血液検査で
フィラリアに感染していないか
を確認することが非常に重要です。
もし感染している犬に
▶予防薬を与えると
▶ショック症状を起こす危険性
があるためです。
●愛犬の体重を正確に把握する
薬の量は愛犬の
体重に基づいて
決まります。
体重が変化したら
▶必ず獣医師に伝えましょう。
●犬種による注意
コリー系犬種など、一部の犬種では
特定のフィラリア予防薬の成分に対する
感受性が高い
場合があります。
獣医師が犬種を把握していれば
▶安全な薬を選んでくれます
なのでご安心ください。
投薬時の注意点
●指示された用量・用法を厳守
獣医師から
・指示された量を
・指示された方法で
与えましょう。
自己判断で
・量を減らしたり
・頻度を変えたり
するのは絶対にやめましょう。
●食べ残し・吐き出しに注意
経口タイプにおいて
確実に食べきったこと
を確認し
▶吐き出してしまった場合
▶獣医師に相談しましょう。
●舐め取り・多頭飼いに注意
スポットオンタイプにおいて
塗布後すぐに
・愛犬が舐めたり
・他の犬や猫が舐めてしまう
ことがないよう
完全に乾くまで接触させない
などの対策をとりましょう。
フィラリアの予防薬は分割NG
フィラリアの予防薬は
基本的には
処方された量を一度に全量
与えることが重要です。
その理由は以下の通りです。
●効果の確実性
フィラリアの予防薬の多くは
薬が
「1ヶ月間効いている」
のではなく
「1ヶ月に一度、その間に感染した幼虫をまとめて駆除する」
という仕組みです。
量を分割するということは
=必要な有効成分量が
▶一度に体内に取り込まれない
▶十分な駆除効果が得られない
可能性があります。
●薬の均一性
特に
チュアブルタイプ
のような嗜好性の高い薬は
薬の成分が均一に混ざっていない
場合があります。
分割してしまうと
▶片方に薬の成分が少なく
▶もう片方に多く含まれてしまう
など、正確な量を摂取できないリスクがあります。
●耐性獲得のリスク
不十分な量の薬が
▶継続的に与えられると
▶フィラリアの幼虫が薬に慣れる
▶将来的に薬が効きにくい「耐性」を持つようになるリスク
も考えられます。
もし、愛犬が
・一度に薬を食べきるのが難しい
・嘔吐しやすい
などの理由で
分割投与を検討
されているのであれば、必ず獣医師に相談してください。
獣医師は、以下のような代替策を提案できる場合があります。
●他の投薬方法
・注射タイプや
少量ずつ与えられるように工夫された
・液体タイプ
・粉末タイプなど
犬に合った他の種類の予防薬に変更を検討
●与え方の工夫
・薬をフードに混ぜる
・ウェットフードで包む
・投薬補助おやつを使う
など
・獣医師
・動物病院スタッフ
から具体的な投薬方法のアドバイス。
ごく一部の薬では
嘔吐対策として
あえて分割投与
が推奨されるケースもあります
しかしこれは
獣医師の明確な指示
がある場合に限られます。
自己判断で
・薬の量を変更
・分割して与える
ことは
愛犬の命に関わる
フィラリア症の予防効果を損なう
可能性がありますので
絶対に避けましょう。
他の薬との併用について
愛犬が
・他の病気で治療を受けてる
・サプリメントを与えている
などの場合
予防薬との併用
について心配になるでしょう。
●必ず獣医師に伝える
愛犬が
・現在服用している薬
・過去に飲んでいた薬
・与えているサプリメント
・持病など
全情報を獣医師に正確に伝えてください。
これにより、薬の相互作用による
副作用のリスク
を最小限に抑えることができます。
●基本的には安全
ほとんどの寄生虫予防薬は、他の一般的な獣医薬との併用は問題ないとされます。
しかし
・個体差
・組み合わせ
によっては注意が必要な場合もあります。
必ず獣医師の判断を仰ぎましょう。
5.シニア犬(高齢犬)に薬を与える際の安全性と配慮
シニア犬は、若い犬に比べて体に変化が生じています。
そのため寄生虫予防薬の
・選択
・投与
にはより慎重な配慮が必要です。
しかし
適切な予防
を続けることは
高齢犬の健康寿命を延ばす
ために非常に重要です。
シニア犬に予防薬が必要な理由

もう高齢やし、あんまし外に出んし、もう予防も必要ないんちゃうん?
と思われるかもしれません
しかし、決してそうではありません。
その理由は以下の通り。
●免疫力の低下
高齢になると
▶免疫力が低下し
▶病気にかかりやすくなります。
寄生虫による感染症が
若い犬よりも重症化
しやすい傾向があります。
●既存の病気との関連
既に
・心臓病
・腎臓病
などの持病がある場合
・フィラリア症
・マダニ媒介性疾患
にかかることで
既存の病気が悪化するリスク
が高まります。
●生活環境
たとえ散歩に行かなくても
・飼い主の服に付着して
▶ノミやマダニが持ち込まれる
・網戸の隙間から蚊が侵入する
可能性が大いにあります。
シニア犬に配慮すべき点
●詳細な健康チェック
予防薬を
・始める前
だけではなく
・継続中も
定期的な健康診断
・血液検査
・尿検査などを含む
をより入念に行いましょう。
・肝臓や腎臓の機能
・心臓の状態
などを詳しく確認し
・薬の代謝
・排泄
に問題がないかを確認します。
薬の選択
●肝臓や腎臓への負担
経口薬は肝臓や腎臓で
・代謝
・排泄
されるため
これらの臓器に持病がある場合
は、獣医師が
より負担の少ない種類の薬
・スポットオンタイプ
・特定の成分の薬など
を選択してくれます。
とは言え、末期の
・肝不全
・腎不全
でない限り、ほとんどの薬は問題なく使用できます。
●飲み込みやすさ
高齢になると
飲み込む力
が衰えることがあります。
そのため錠剤を嫌がる場合は
・嗜好性の高いチュアブルタイプ
=かみ砕いて飲む薬
・注射タイプ
・スポットオンタイプ
を検討するのも良いでしょう。
誤嚥性肺炎のリスク
を避けるためにも
無理に飲ませるのは避けましょう。
●副作用への注意
一般的な副作用に加え
高齢犬は
・体力
・回復力
が低下しているため
・吐き気
・下痢
などの症状が出た場合は
▶若い犬よりも慎重に経過を観察
▶必要であれば早めに獣医師に相談しましょう。
獣医師は、愛犬の
・年齢
・犬種
・体重
・持病
・現在の健康状態
・過去の病歴
・生活スタイル
などを総合的に判断し
その子にとって最も
・安全で
・効果的な
予防薬を選んでくれます。
心配なことは何でも遠慮なく獣医師に相談しましょう。
まとめ:安心と健康のために、賢く予防を!
愛犬の
・フィラリア
・ノミ・ダニ
予防は、その
・健康
・命
を守るために欠かせないケアです。
獣医師処方の予防薬が最も
・確実で
・安全
定期的な健康チェックと合わせて
▶必ずかかりつけの獣医師に相談し
▶愛犬に合った最適な予防プログラムを選びましょう。
オールインワンタイプは
・飼い主さんの負担を減らし
・飲み忘れを防ぐ
便利な選択肢です。
副作用はごく稀。
そのほとんどは
・軽度で
・一時的なもの
過度に心配せず、獣医師の指示に従って安心して投薬してください。
シニア犬も
予防は非常に重要です。
獣医師が愛犬の健康状態を考慮し
▶最適な薬を選んでくれます
安心して相談しましょう。
・他の薬との併用
・持病がある場合
は、必ず事前に獣医師に伝えましょう。
愛犬との毎日を
・安心して
・心ゆくまで楽しむために
適切な寄生虫予防を習慣にしてください!
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