愛犬の膵炎、どうする?|お薬「カモスタット」の効果・副作用から食事の工夫まで

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うちの子が膵炎と診断されたけれど、処方されたお薬がどんなもんかようわからん…

そんな不安を抱えている飼い主さんも多いのではないでしょうか?

ここでは
犬の膵炎治療
でよく使われるお薬
「カモスタット」について
・その効果から
・副作用
・与え方のコツまで
わかりやすく解説します。

そもそも膵炎ってどんな病気?

愛犬の体の中で、膵臓は
「消化酵素」
「ホルモン」という
2つの大切なものを作り出しています。
このうち、食べ物を分解する
「消化酵素」
▶何らかの原因で膵臓の中で暴走し
▶膵臓自身や周りの臓器を溶かす
のが膵炎です。

膵炎になると
・激しい腹痛
・嘔吐
・食欲不振
といった症状が現れ
重症化すると命に関わる
こともあります。

消化酵素を抑える「カモスタット」の働き

カモスタットは、この
「暴走した消化酵素」
働きを抑えるお薬です。
専門用語では
消化酵素抑制剤
または
プロテアーゼ阻害剤
と呼ばれます。

具体的には、消化酵素の中でも特に
「プロテアーゼ」
と呼ばれる
タンパク質を分解する酵素の働き
をピンポイントでブロックします。

カモスタットの効果

●膵臓の炎症を鎮める

膵炎の根本原因である
暴走したプロテアーゼの働き
を抑えることで
膵臓の炎症を鎮めます
これにより
・愛犬の激しい痛みを和らげ
・嘔吐や下痢といった症状を改善する
効果が期待できます。

●病気の悪循環を断ち切る

膵炎は
炎症が炎症を呼び
どんどん悪化していく
悪循環に陥りやすい病気です。
カミスタットは、この
悪循環の引き金
となるプロテアーゼの働きを止めることで
・症状の進行を防ぎ
・回復を助けます。

消化酵素剤との違い

「消化酵素剤」とは?
不足している消化酵素を補って
消化を助ける薬です。
一方、カモスタットは
多すぎる消化酵素の働きを「抑制」
する薬。
真逆の働きをするので
同じ「消化」という言葉がついていても
まったく違う目的で使われる
ことを覚えておきましょう。

カモスタット以外の消化酵素抑制剤は?

犬の消化酵素抑制剤として使われる薬には
カモスタットの他に
「ガベキサート」
があります。

ガベキサートもカモスタットと同様に
プロテアーゼの働きを抑制
することで
急性膵炎の治療
に用いられます。
ただし
ガベキサート
カモスタットよりも作用が強い
ため、主に
重症の急性膵炎の治療
に使われることが多く
点滴で投与される
のが一般的です。

カモスタットでタンパク質の消化は落ちる?食事の工夫は必要?

カモスタットが
プロテアーゼの働きを抑える
のは事実です。
しかし通常、お薬の服用によって
食物のタンパク質が全く消化できない
状態になるということはありません。

膵炎の治療で最も重要なのは
「膵臓に負担をかけない食事」
特に、脂肪
▶膵臓を刺激して
▶膵炎を悪化させる
最大の原因となります。
そのため、一般的には
低脂肪で、かつ
消化性が高いタンパク質を多く含む
食事に切り替えることが推奨されます。

食事で配慮すべきポイント

●低脂肪食にする
これが最も重要です。

●消化性の良いタンパク質を選ぶ
・鶏むね肉
・白身魚
など
・脂肪が少なく
・消化の良い
タンパク質がおすすめです。

●少量ずつ回数を分けて与える
食事を一度に大量に与える
ことは膵臓に負担がかかるため
1日の食事量を2〜3回に分けて与える
ようにしましょう。

カミスタットを服用している場合でも
通常のご飯のタンパク質の消化
過度に神経質になる必要はありません。
しかし、膵炎治療の基本として
・獣医師が推奨する療法食や
・消化性の良い食事を与える
ことが
・薬の効果を最大限に引き出し
・愛犬の回復を助ける
ことにつながります。

飼い主さんが知っておくべき「メリット」と「デメリット」

カモスタットのメリット

●つらい症状を和らげる

膵炎による
・痛み
・吐き気
は愛犬にとって非常に辛いものです。
カモスタットを飲むことで
▶これらの症状が和らぎ
▶愛犬が少しでも楽に過ごせる
ようになります。

●長期的な治療にも向いている

カモスタットは
比較的副作用が少ない
とされており、慢性膵炎のように
長期間の服用が必要な場合でも
▶安全に使いやすいお薬です。

カモスタットのデメリット

●根本的な治療薬ではない

カモスタットは、あくまで
炎症を抑えるための薬です。
膵炎の原因そのもの
を解決するわけではありません。
治療の基本は
・食事管理(低脂肪食への切り替え)
・他の治療法と組み合わせる
ことが大切です。

●飲み忘れに注意

効果を安定させるためには
獣医師の指示通り
毎日決まった時間に飲ませる
ことが大切です。
うっかり飲み忘れると、効果が十分に得られないことがあります。

知っておきたい「副作用」と「注意点」

カモスタットは安全性の高い薬ですが、全く副作用がないわけではありません。
考えられる副作用としては

●消化器症状

まれに
・吐き気や下痢
・食欲不振
が見られることがあります。

●肝臓の数値上昇

血液検査で
肝臓の数値(ALT、ALPなど)
が一時的に上がることがあります。
これは、薬を分解する過程で起こる
一時的な変化であることが多く
薬が肝臓を傷つけているわけではない
場合がほとんどです。

飼い主さんが安心できるためのQ&A

Q1: 血液検査で肝臓の数値が上がっていました。この薬のせいですか?

A1: 一時的な可能性が高いです。

カモスタットに限らず、多くの薬は肝臓で分解されます。
そのため、お薬を飲み始めると、血液検査で一時的に肝臓の数値が上がることがあります。
これは、お薬の影響で肝臓が活発に働いているサインでもあります。

もし数値が上がっても、獣医師は
「薬の影響か」
「病気によるものか」
をしっかり判断し、必要に応じて
・投薬量の調整や
・他の治療法を検討
してくれますので、過度に心配しないでくださいね。

Q2: 飲ませるタイミングで気をつけることはありますか?

A2: 獣医師の指示を必ず守りましょう。

・食後や食前に与える
・他の薬と時間をずらす
など、獣医師から具体的な指示があるはずです。
これは
・薬の吸収を良くしたり
・胃への負担を減らす
ためです。
指示通りに飲ませることで、薬の効果を最大限に引き出すことができます。

また、他に与えている薬やサプリメントがあれば、必ず事前に獣医師に伝えてください。
特に
血液を固まりにくくする薬
など他の薬との飲み合わせに注意が必要な場合があるからです。

8. まとめ

カモスタットは
愛犬の膵炎治療
において
・つらい炎症
・痛み
を和らげるために重要な役割を果たします。
消化酵素の中でも、特に
タンパク質を分解する酵素
の働きを抑えることで効果を発揮します。

投薬中は
・愛犬の様子をよく観察し
・定期的な健康チェックを欠かさず行う
ことで、安心して治療を続けることができます。
何か不安な点があれば、いつでもかかりつけの獣医師に相談しましょう。

この記事は、カミスタットに関する一般的な情報を提供するためのものであり、獣医師の診断や治療に代わるものではありません。愛犬の症状や治療方針については、必ずかかりつけの獣医師にご相談ください

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