スルフォラファンで話題沸騰中のブロッコリー!犬への効果は?

犬の食材

※この記事は栄養成分自体の化学的な性質等を示すものであり、ごはんの効能を表すものではありません。

ビタミンCがレモンの2.5倍!
他にも

・ビタミンB群(特に葉酸)
・食物繊維やたんぱく質

などなど栄養満点!
このところメキメキと
消費量も増加していることから
農林水産省の指定野菜
に追加されることになった
ブロッコリー

※指定野菜
消費量が特に多いことから

安定した供給が必要と国が認めた野菜
補助金などで価格も供給も安定する

ヒッポのごはんでも
登場することの多い食材ですが
果たしてその栄養効果とは?

何かと話題のスルフォラファン!人への効果がスゴイ

ブロッコリーの人気に
一躍火をつけたのが
スルフォラファン

いわゆるフィトケミカルの一つで
主な働きは抗酸化作用なので

・老化予防
・生活習慣病予防
・ガンの予防

それ以外にも

・胃の炎症を抑える
・解毒酵素の活性化、肝機能向上
・花粉症の症状を緩和
・AGEの形成を抑制する

など
挙げ出したらキリがないくらい

さらに同じくフィトケミカルである
ルテインも含み

※100g中のルテイン量
ケール20㎎・ほうれん草10㎎・小松菜8㎎
ブロッコリーは1.9㎎と少ないが一応紹介

主に
目の健康を維持する効果
に期待が寄せられます。

とらのすけ
とらのすけ

これだけ見るとすごい効果だね

だがしかし!
では様々な研究発表がされる
スルフォラファンも
犬では明確な効果の報告は無し
(僕の知る限り)
わんちゃんにとっては
絶対に体にいい!
とは一概には言えないかも。
でも期待はしちゃいますよね。

また
ブロッコリーの
7~20倍のスルフォラファンを含む
として注目される
ブロッコリースプラウト。

犬が食べても大丈夫!
と紹介されることの多い食材ですが
スルフォラファンの摂りすぎは
逆に胃腸に刺激を与えてしまう可能性。

フィトケミカルは元々
植物が自身を外敵から守るための成分
なので他の動物にとっては
刺激物であったり、毒物であることも。

抗酸化作用など良い効果が目立ちますが
悪い効果もあるのが当然と言えます。
他の野菜でも

・ほうれん草のシュウ酸
・ジャガイモのグリコアルカロイド

など明らかな毒素が含まれるものも
毒素に対抗する力の弱い犬にとって
野菜は脅威となる可能性があるのです。

ヒッポのごはんでは
犬にとっての野菜は
薬でもあるし毒でもある
と考えます。

野菜はヘルシーなので
肉との栄養バランスを考えると必須

なのは人だけ
犬にとっては使いどころが難しいもの
正直、肉よりも気を遣うのが野菜

ブロッコリーをあげるときに注意すべき成分

ブロッコリーは体にいいけど
犬にあげすぎてはダメ!
と言うとき
その理由にあげられるのが

・シュウ酸
・ゴイトロゲン

この2つの存在でしょう。

シュウ酸はブロッコリーだけでなく
ほかの野菜でもよく取り上げられる
結石の原因となる成分。

シュウ酸を多く含む野菜は
断トツでほうれん草
ですが
湯がいてその湯を捨てるという
「ゆでこぼし」という調理で
多くを除くことができます
詳しくはまた別の機会に

ゴイトロゲン
甲状腺機能を悪化させるとして
悪名高い物質。
単一の成分ではなく
甲状腺を腫れさせる成分の総称。

ただし常識的な食事からの摂取では
甲状腺への影響はなく、症例もない。
しかし
元々甲状腺に問題のあるわんちゃんでは
避けるべきものでしょう。

ブロッコリーに含まれるゴイトロゲン
グルコシノレート(以下GSL)
こちらも単一ではなく
多種多様のGSLが存在します。
その中に、過剰に摂取すると
ゴイトロゲンとなるものがあるということ

GSLも加熱により減少します。

ほな、めっちゃ加熱して
GSLを減らしたらええんちゃう?

という簡単な問題ではありません。

というのもこのGSL
先に出た
・スルフォラファン
だけではなく、
ブロッコリーを
台所のドクター
と言わしめる
抗ガン・抗炎症・抗酸化作用を持つ
・イソチオシアネート
の前駆体なのです。

GSLのゴイトロゲンとしての危険性は
かなり低いと言えますので
せっかくブロッコリをあげるなら
いかにGSLを残して調理するか
を考えるのがいいでしょう。

シュウ酸・ビタミンC・GSL、いろんな成分からブロッコリーに最適な調理を考える

ブロッコリーの調理には
・いかに体にいい成分を残し
・いかに体に悪い成分を除くか

ということがテーマになります。

ここでポイントとなる成分は5つ

・シュウ酸
・ビタミンC
・グルコシノレート(GSL)
・スルフォラファン
 &イソチオシアネート(以下省略)
・ミロシナーゼ(GSL分解酵素)

まずは
シュウ酸とビタミンC
の関係に注目。

シュウ酸もビタミンCも
ゆでることで水に溶けだす性質
ビタミンCを残すことを考えると
・蒸す
・電子レンジ

がよさそうですが、
ここでは
シュウ酸を除くことを最優先
したいので「ゆでる」一択。
ビタミンCは熱にも弱いので
短時間で。

そしてゆでた後の処理ですが
・水にさらして冷ますと
ビタミンCはどんどん流れだします。
・そのままざるにあげて冷ますと
表面にシュウ酸の溶けた湯がついたまま
なんか気持ち悪い・・・
なので
・湯がいた後さっと洗って
 しっかり水を切ってざるで冷ます
という方法がベストなのかと。

次に、残りの成分の関係性を見てみると

〇GSLが加水分解され
 スルフォラファンになる
〇GSLを加水分解する酵素
 ミロシナーゼ
〇GSLとミロシナーゼは
 通常では出会うことはない。
 噛んだり、すりつぶしたり
 組織の破壊で出会い、分解が進む。
とらのすけ
とらのすけ

ちょっとややこしくなるけど、ここまでOKかな?

スルフォラファンはいわば
辛みの成分
なので加熱すると辛みが飛ぶように
スルフォラファンも大部分が消失

ミロシナーゼも同様に
80℃を超えると消失するのです。
ということは・・・
ゆであがったブロッコリーには
・スルフォラファンも
・ミロシナーゼも
ほとんど残っていないことに!
ブロッコリーが健康にいいというのは
真っ赤な「ウソ」なのか?!

皆様ご安心を
実はGSLは腸内細菌でも分解され
スルフォラファンとして働きます。
なのでここでは
いかにGSLを残して調理するかがポイント

GSLが一番失われるのは
50~70℃の温度帯だと言われています
理由は

・まだミロシナーゼが活性している
・加熱で組織が破壊される
 ⇒加水分解が進む

からだと考えられます。

この温度帯では
GSLの多くが分解
され
・スルフォラファン
・ミロシナーゼ
はGSLを分解するだけして
自身は高温により失活・・・

ということは
いかに素早くこの温度帯を超えるか
が、GSLを死守するポイント。
なので
・水からじっくりゆでる
のではなく
・沸騰した湯に入れてゆでる
のがベストかと。
さらに、ブロッコリーを入れた後の水温低下を緩和するために
・たっぷりのお湯でゆでる
ということも重要。

まとめると

・たっぷりの沸騰した湯で
 短時間でゆでる
・ゆでた後さっと洗って
 しっかり水を切ってざるで冷ます

あれれれ~
長々書いた割にやることはいつもと一緒?
そうです!
いつも通りでいいんです!

あと、ブロッコリーは鮮度落ちの早い野菜
常温で置いとくと成長していくので
栄養分がどんどん無くなっていきます。

とらのすけ
とらのすけ

買ってきたら、すぐにゆでることも大切だよ

コメント

タイトルとURLをコピーしました