※この記事は栄養成分自体の化学的な性質等を示すものであり、ごはんの効能を表すものではありません。
最近話題に上がることの多い
健康寿命とは
健康上の問題で
日常生活に制限がない状態の期間
を指します。
寿命を延ばすだけでなく、
いかに健康に生活できる期間を延ばすか
が大切だということ。
シニア犬になっても元気で
毎日を幸せに過ごしてもらうために
アンチエイジングが重要になります
アンチエイジングが必要なワケ。なぜ老化が促進するのか?
体内に取り込んだ酸素の約2%は
・活性酸素や
・フリーラジカル
になります。
これらには本来
ウィルス、細菌、カビなどを退治して
感染症を防ぐ
という重要な働きがあります。
しかし
・過剰発生
・あってはいけない場所で生成
すると
抗酸化作用による無毒化が
間に合わなくなります。
この状態を
酸化ストレスと呼びます。
活性酸素やフリーラジカルは
不安定な存在
なので自身を安定させるために
・周りの分子から電子を奪う
・様々な物質と反応する
などの動き。
なので
酸化ストレスが起きると
活性酸素やフリーラジカルの活動により
・体内のDNA
・たんぱく質・脂肪などの細胞
が不安定な状態になります
これを
からだの酸化と呼び
老化促進の大きな原因。
また、からだの酸化は
・ガン
・糖尿病
・脂質異常
・動脈硬化
などの原因にもなります。
活性酸素やフリーラジカルが過剰になる原因とは?
活性酸素やフリーラジカルが
過剰になる要因は様々。
これらは生活環境を改善することで
取り除かれるものが多いです。
わんちゃんの健康のためにも
一度チェックしてみてください。
①食事内容
ドッグフードに含まれる
添加物や脂質の摂りすぎ。
②タバコの煙
煙に大量のフリーラジカルが含まれる
だけではなく
抗酸化物質であるビタミンCを破壊
③ストレスや不安
不安や緊張から血管が収縮
⇒血行障害から酸素の循環が滞る
⇒活性酸素が過剰に発生
④低質な睡眠
落ち着いて寝れる場所がないなど
睡眠不足から活性酸素が過剰に発生
⑤排気ガス
トラックなどの
ディーゼルエンジンの排気ガス
にフリーラジカルが含まれます。
⑥過剰な運動
競技犬や運動量の非常に多い子
酸素摂取量が多く
それだけ活性酸素が発生しやすい
抗酸化作用の強化でアンチエイジング!その前に生活環境も見直してみましょう。
抗酸化とは?
絶えず生成される
・活性酸素
・フリーラジカル
を無毒化すること。
元々わんちゃんの体には
抗酸化の仕組みがあります。
なのでまずはわんちゃんの生活環境を見直し
活性酸素やフリーラジカルが過剰となる
原因を取り除くことがなにより大切。
例えば
〇添加物のない
良質なフードに切り替える。
〇室内犬であれば
飼い主が室内でタバコを吸わない
または禁煙する(本人のためにも推奨)
〇安心して生活できるよう
静かな落ち着ける場所に
わんちゃんのスペースを作る
〇散歩コースを見直す
車の通りの少ない場所を選ぶ
など
その上で
毎日の食事から
抗酸化物質を摂取するのが効果的。
毎日の食事でアンチエイジング!抗酸化物質がとれる食品とは。
抗酸化作用を持つ栄養素は
・フィトケミカル
・ビタミンA・C・E(ACEエースと覚える)
・ミネラル(亜鉛やセレンなど)
・多糖類
などが主に挙げられます。
〇フィトケミカル
その強力な抗酸化作用から
たんぱく質や脂質と並び
第7の栄養素
として注目を浴びています。
・ポリフェノール
・カロテノイドなど
一度は耳にしたことあるのでは?
わんちゃんの食事として
取り入れやすいものの例として
【ポリフェノール】
・紫芋のアントシアニン
・大豆のイソフラボン
・ゴマのセサミン
など
【カロテノイド】
・かぼちゃのβカロテン
・トマトのリコピン
・ブロッコリーのルテイン
・海老や鮭のアスタキサンチン
などが挙げられます。
※βカロテンは油といっしょに摂ると
吸収されやすいです。
またβ-カロテンの代表と言えば
ニンジン
ですが、高GI値
なので基本的には除外しています。
※青いトマトやヘタは
わんちゃんには有毒
さらに
皮が消化できないので
与えるときはなかり注意が必要
〇ビタミンACE
【ビタミンA】
正常な免疫機能に不可欠
不足すると感染症にかかりやすくなる
ビタミンAは直接摂取することが大切も
わんちゃんはβ-カロテンを
体内でビタミンAに変換できます。
※ビタミンAが体内に必要量ある場合は
変換が起きないので過剰になることもない
脂溶性なので油といっしょに摂ると吸収されやすい
【ビタミンE】
脂溶性なので
油といっしょに摂ると吸収されやすい。
ビタミンEには
・熱や酸では安定
・光や紫外線で壊れやすい
という特徴があります。
またビタミンEは
・4種のトコフェーロールと
・4種のトコトリエールの
計8種類のビタミンE同族体からなります
血液や組織中に存在する大部分が
αトコフェロール
他の物はほとんど排出される
にもかかわらず成分値は
ビタミンEとなります。
※この辺りの事情は
サチャインチオイル
をご覧ください
なので
ビタミンEの抗酸化作用に期待する場合
ビタミンEと表記されている
・量
だけではなく、
・質
つまり
α-トコフェノールであるか?
の確認が必要
ビタミンEはその強力な抗酸化作用で
主に細胞膜の健康を守ります。
しかしその後
ビタミンEラジカルに変化!
逆にわんちゃんにダメージ。
しかし!
ビタミンCがあれば
ビタミンEラジカルを正常に戻します
なので
ビタミンE・Cは
合わせて摂ることが非常に大切。
【ビタミンC】
水溶性なので
大量に摂取しても尿として排出される
そのため
過剰になることはほとんどないです。
その反面
一度にまとめて摂取するのではなく
毎日継続的に摂取することが大切。
「わんちゃんはビタミンCを体内で合成できるので食事から取り入れる必要はない」
という説もありますが、
体内でそれほど多くの量は作れない。
やはり適量摂取することが大切です。
ビタミンCも、その抗酸化作用により
フリーラジカルの毒性を弱めた後、
自身が弱いフリーラジカルに変化。
しかし!
他のビタミンCにより
還元型抗酸化物質に再生されます。
つまりビタミンCは
・ビタミンC自身
・ビタミンE
の両方の再生を行ってくれる。
抗酸化作用と再生作用。
2つの意味で重要な抗酸化物質なのです。
さらにビタミンCは
・コラーゲンの生成
・皮膚のメラニン生成を抑制
・感染症に対する抵抗力を高める
など
抗酸化以外にも健康にとって重要な役割。
ビタミンCは熱に弱い
ですが
・じゃが芋
・さつま芋
・ブロッコリー
などはでんぷんが豊富なので
加熱からビタミンCを守ってくれます。
〇ミネラル
セレンや亜鉛などのミネラルは
抗酸化酵素の生成や活性化に関わります。
特にセレン!
セレンは鰹節や魚類に多い
ですが
肉類は全般的に少ないので
肉中心の手作りごはんでは注意。
セレンについて詳しく▶
亜鉛が多いのは
牡蠣・牛肉・猪・鹿・砂肝など。
〇多糖類
・きのこ類に含まれるβ-グルカン
・黒い海藻に含まれるフコダイン
が代表的です。
βグルカンはきのこの中でも特に
舞茸に多く、
ヒッポのごはんでも積極的に取り入れてます
フコダインではひじきが候補に挙がりますが
ヒ素との兼ね合いがあります
※ほぼ安全だと言えるが絶対ではない
ひじきとヒ素を詳しく▶
このように抗酸化物質は
非常に多くの食品に含まれます。
毎日の食事では
抗酸化物質の量だけではなく
・栄養バランス
・食事の美味しさ
を考えながら取り入れることが大切です。
抗酸化作用以外でもアンチエイジング!
アンチエイジングというものは
何も抗酸化作用だけに限られるものではありません。
例えば
アセチルカルニチン
ミトコンドリアに蓄積される、アンモニアなどの老廃物の排出を促すことでミトコンドリア自体を活性化。
ミトコンドリアの機能低下は老化の一因
なのでアセチルカルニチンはアンチエイジングにもひと役買っていると言えます。
また脳内でアセチルコリンの生成を助け、脳機能の改善に役立ちます。
カルニチンは体内で
肝臓および腎臓で作られます。
どちらも必須アミノ酸
しかしその合成量は人で
・必要量の25%
わんちゃんでも同様と考えると
・残り75%
は食事からとる必要があります。
また、その合成能力は加齢とともに衰退
特にアセチルカルニチンの減少が激しくなります。
なので特にシニアのわんちゃんでは、
ごはんからの摂取が重要です。
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