
うちの子、朝起きると目やにがすごい…

いつもと違う色の目やにが出てる…
愛犬の目やにの
・量
・色
・頻度
に異変を感じたら、飼い主さんなら誰でも心配になりますよね。
犬の「目やに」は
・単なる生理現象
から
・視力に関わる重篤な目の病気
まで非常に幅広い原因が考えられます。
この記事では
「なぜ目やにが出るのか」
「どんな目やにが危険なのか」
「今すぐ病院に行くべきか」
「家でできることは何か」
といった飼い主さんの疑問に答え
「目やにと全身状態の関連性」
「ストレスが目に与える影響」
にも踏み込み、多角的な視点から
犬の目やに
を徹底解剖します。
愛犬の
・目の健康
・快適な生活
を守るため
ぜひ最後までお読みください。
1. なぜ犬は目やにが出るのか?涙の役割と目やにの生成メカニズム
犬の目やには
・涙
・老廃物
・ホコリ
などが混じり合ってできたものです。
目やにの主な成分である
涙は
・目を乾燥から守る
・異物を洗い流す
・目に栄養を供給する
など重要な役割を担っています。
この涙の
・量
・質
・排出経路
に異常が生じると
▶目やにの
・量
・性状
に変化が現れます。
「目やに」は目のSOSサイン
目やには
目の表面の健康状態
を映すバロメーターです。
・少量
・透明
な目やには生理的なものです。
しかし
・量が増えたる
・色や粘り気が変わる
・他の症状を伴う
場合は
目に何らかのトラブル
が起きているサインです。
放置すると
▶視力に影響が出る
可能性もあるため
・早期発見
・早期治療
が非常に重要です。
2. その目やに、緊急?様子見?【緊急度チェックリスト】
愛犬の目やにが気になる時
まずは落ち着いて
▶以下の項目をチェックし
▶緊急度を判断しましょう。
□目やにの色
✓緊急度:高
(すぐに受診)
・黄色
・緑色
・灰色
・白く粘り気がある
・茶色く乾いた塊
・血液が混じる
✓緊急度:中
(数日中に受診)
・白いドロっとした粘液状
・泡状
✓ 緊急度:低
(自宅で様子見・次回の健診時に相談)
・透明で少量
・乾燥して粉状
□目やにの量
✓緊急度:高
(すぐに受診)
・異常に多い
・常に目尻に溜まっている
・目が開けられないほど固まっている
✓緊急度:中
(数日中に受診)
・普段より明らかに多い
・目ヤニで目頭が少し濡れている
✓ 緊急度:低
(自宅で様子見・次回の健診時に相談)
・朝起きると少しだけ
・時間が経つと自然に乾く
□目の様子
✓緊急度:高
(すぐに受診)
・目が充血している
・腫れている
・白濁している
・眼球の色が変わった
・目をしょぼしょぼする
・痛がる
✓緊急度:中
(数日中に受診)
・目頭が少し赤い
・涙が多い
・目をこする/掻く仕草
✓ 緊急度:低
(自宅で様子見・次回の健診時に相談)
・目立った変化なし、普段通り
□まぶたの様子
✓緊急度:高
(すぐに受診)
・まぶたがただれている
・腫れている
・逆さまつげがある
・まぶたが内側にめくれている(内反)
✓緊急度:中
(数日中に受診)
・まぶたが少し赤い
・フケがある
✓ 緊急度:低
(自宅で様子見・次回の健診時に相談)
・異常なし
□他の症状
✓緊急度:高
(すぐに受診)
・元気がない
・食欲不振
・発熱
・咳
・くしゃみ
・鼻水
・顔を掻く
・光を嫌がる
・物にぶつかる
✓緊急度:中
(数日中に受診)
・少し元気がない
・食欲が落ちている
・くしゃみや鼻水がある
・体を痒がる
✓ 緊急度:低
(自宅で様子見・次回の健診時に相談)
特になし、普段通り元気
□片目か両目か
✓緊急度:高
(すぐに受診)
・片目だけに出ている
または
・急に片目だけ症状が出始めた
✓緊急度:中
(数日中に受診)
・両目に出ているが、片方がひどい
✓ 緊急度:低
(自宅で様子見・次回の健診時に相談)
・両目に少量ずつ出ている
(生理的なもの)
□原因
✓緊急度:高
(すぐに受診)
・目を強くぶつけた
・異物が入った可能性がある
✓緊急度:中
(数日中に受診)
・アレルギー症状がある
・最近トリミングに行った
✓ 緊急度:低
(自宅で様子見・次回の健診時に相談)
・特にきっかけがない
・季節の変わり目
□犬種
✓緊急度:高
(すぐに受診)
・短頭種
・シーズー
・フレンチブルドッグなど
・眼病に罹りやすい犬種
・柴犬の緑内障
・レトリーバーの白内障など
黄色や緑色の目やには要注意!
・黄色
・緑色
の目やには
細菌感染
を示唆する可能性が非常に高いです。
また
・目が充血している
・腫れている
・痛がる
・目を開けられない
・白く濁っている
などの症状を伴う場合は
・角膜炎
・結膜炎
・緑内障など
緊急性の高い病気
が隠れている可能性があります。
ためらわずにすぐに動物病院を受診してください。
早期治療が
・視力回復
・進行防止
に繋がります。
3. 目やにの様子(色・性状)から予測される病気の種類
目やにの
・色
・性状
は愛犬の目のトラブルを特定する重要な手がかりになります。
●透明でサラサラ(涙が多い)
◇予測される病気
・アレルギー性結膜炎
・花粉
・ハウスダストなど
・異物刺激
・ホコリ
・毛など
・涙管閉塞(涙があふれる)
・逆さまつげ
・目の乾燥による刺激
◇特徴
涙の量が増えて
▶目尻からあふれることが多い。
目やに自体は
・透明で
・水っぽい
◇人間と同様に犬も
季節性のアレルギー
で涙目になることがあります。
また、目に
・微細なホコリ
・毛
が入っているだけでも
▶刺激で涙が増え
▶透明な目やにとして排出されることがあります。
涙管の閉塞は、涙が目の外にあふれる
「流涙症」
の主な原因となります。
●白くドロっとした粘液状(鼻炎や乾燥)
◇予測される病気
・アレルギー性結膜炎
・乾性角結膜炎(ドライアイ)
・鼻涙管閉塞
・犬ジステンパーウイルス感染症(初期)
◇特徴
・白く
・粘り気のある
目やに。
涙の量が不足
している場合に起こりやすい。
◇乾性角結膜炎(ドライアイ)
涙の分泌量が減少することで起こり
▶粘液状の目やにが特徴的です。
放置すると
▶角膜に障害が起こり
▶視力低下や失明につながる
こともあります。
特に
・短頭種の犬種
・シーズー
・パグなど
・ミニチュアシュナウザー
などに多く見られます。
●黄色や緑色の膿のよう
◇予測される病気
・細菌性結膜炎
・角膜潰瘍(細菌感染を併発)
・ブドウ膜炎
・眼内炎
・緑内障(末期)
◇特徴
・黄色
・緑色
の
・ドロっとした
・粘り気のある
目やに。
細菌感染のサイン。
◇この色の目やにが出ている場合
目の奥で重度の
・炎症
・感染
が起こっている可能性が高いです。
特に猫のケンカなどによる目の外傷から、急速に細菌感染が広がることがあります。
●茶色く乾いた塊
◇予測される病気
・慢性的な涙の分泌過多
・ホコリや老廃物の蓄積
・涙焼け(涙が酸化したもの)
・鼻涙管閉塞
◇特徴
・目頭
・目尻
に乾燥して固まった茶色い塊として付着。
◇涙焼け
・短頭種
・白い被毛の犬
によく見られる
「涙焼け」は
▶涙が目の周りの毛に付着し
▶雑菌の繁殖や酸化によって
▶赤褐色に変色したものです。
見た目の問題だけでなく
皮膚炎を引き起こす
こともあります。
●泡状
◇予測される病気
・眼の表面の油分分泌異常
・マイボーム腺炎
◇特徴
まつげの根元あたりから、泡のような目やにが出る。
◇マイボーム腺とは?
涙の蒸発を防ぐ油分を分泌する腺です。
この腺の機能に異常があると
▶涙の質が悪くなり
▶泡状の目やにが出ることがあります。
●血液が混じる
◇予測される病気
・眼の外傷
・角膜潰瘍(重度)
・眼内出血
・腫瘍
◇特徴
目やにに
・鮮血が混じったり
・ピンク色に見えたりする
◇血液が混じる目やに
非常に緊急性が高い状態です。
・目を強くぶつけた
・他の犬と喧嘩した
などの明確な原因がなくても
目の奥で出血が起こっている
可能性も考えられます。
4. 併発症状から予測される病気
目やにに加えて、他の症状が見られる場合は、より具体的な病気を推測できます。
●目やに+目をしょぼしょぼする/痛がる/光を嫌がる
◇予測される病気
・角膜炎
・角膜潰瘍
・緑内障
・ブドウ膜炎
◇これらは
・強い痛みを伴うことが多く
・緊急性の高い眼疾患です。
光を嫌がる
=目の奥に炎症があるサインです。
●目やに+目の充血/腫れ
◇予測される病気
・結膜炎
・細菌性
・アレルギー性
・逆さまつげ
・眼瞼炎
・異物混入
◇まぶたの裏の結膜が
・赤く腫れていたり
・白い膜が見えたり
する場合は結膜炎の可能性が高いです。
●目やに+白く濁る/青白くなる/眼球の色が変わる
◇予測される病気
・白内障
・緑内障
・角膜浮腫
・ブドウ膜炎
・核硬化症
◇目が白く濁る原因は
様々ですが
・白内障
=水晶体の混濁
・緑内障
=眼圧上昇による角膜浮腫
が原因で
目が青白く
見えることがあります。
・核硬化症
=加齢によるもので
=視力には影響しないことが多いです。
●目やに+咳/くしゃみ/鼻水
◇予測される病気
・呼吸器感染症(ケンネルコフなど)
・アレルギー
・花粉
・ハウスダストなど
◇鼻涙管は
・目と
・鼻
を繋いでいるため
・鼻炎
・呼吸器感染症
が目に波及して
▶目やにが増えることがあります。
●目やに+顔をこする/体を痒がる
◇予測される病気
・アレルギー性皮膚炎
・ノミ・ダニ寄生
◇全身性のアレルギー症状の一つ
として
・目の痒み
・目やに
が見られることがあります。
顔を頻繁に掻いている場合は、皮膚の状態も確認しましょう。
●目やに+元気がない/食欲不振/発熱
◇予測される病気
・全身性の感染症
(ジステンパーウイルスなど)
・重篤な眼病
◇目やに以外の全身症状
が見られる場合は、より深刻な病気が背景にある可能性が高いです。
5. 愛犬の目やにが気になる!その場でできる応急処置と対策
・緊急性が低いと判断された場合
・病院に行くまでの応急処置
として、以下のことを試みましょう。
●優しく拭き取る
◇清潔な
・ガーゼ
・コットン
をぬるま湯で湿らせ
▶優しく目やにを拭き取ってあげます
ゴシゴシこすると目を傷つける可能性があるので注意してください。
◇人間用の
・ウェットティッシュ
・消毒液
は犬の目に刺激が強すぎるため
絶対に使用しないでください。
・市販の犬用清浄綿
・生理食塩水
を使用するのも良いでしょう。
●異物がないか確認(無理のない範囲で)
◇可能であれば
▶まぶたをそっと広げて
▶目に異物(毛、小さなゴミなど)がないか確認しましょう。
もし異物が見えても
無理に取ろうとせず
すぐに獣医に相談してください。
◇特に
・散歩の後
・風の強い日
には、目に異物が入っている可能性が高まります。
●自己判断での目薬はしない
◇人間用の目薬は
・犬には強すぎる
・犬の目に合わない成分が含まれる
ことがあります。
自己判断で目薬をさすのは絶対NG!
必ず獣医の指示に従ってください。
●エリザベスカラーの装着
◇犬が目を痒がって
掻き壊してしまう場合は
▶エリザベスカラーを装着して
▶目を保護しましょう。
◇犬が自分で
目を掻くことで
・角膜に傷をつけたり
・症状を悪化させたり
することがよくあります。
6. 目やにを防ぐための長期的な対策と予防
目やにを
完全に予防することは難しいです。
日頃からのケアで
・リスクを減らしたり
・早期発見に繋げたり
することができます。
●目の周りを清潔に保つ
◇毎日のケア
清潔な
・ガーゼ
・コットン
で目の周りを優しく拭き取り、目やにが固まって付着するのを防ぎましょう。
特に
・毛の長い犬種
・短頭種
はこまめなケアが必要です。
◇目頭の毛が長く
涙が溜まりやすい犬種は
・毛を短くカットしたり
・トリミングで整えたり
することで
・目やに
・涙焼け
の悪化を防ぐことができます。
●定期的なブラッシング
◇毛が目に入らないように
定期的にブラッシングを行い
▶抜け毛を処理しましょう。
特に顔周りの毛は注意が必要です。
●ストレス軽減
◇ストレスは
▶犬の免疫力を低下させ
▶目のトラブルのリスクを高める
可能性があります。
・安心できる環境を提供
・適度な遊び
・コミュニケーション
でストレスを軽減してあげましょう。
◇心理的なストレスが
ドライアイ
のような目の症状を悪化させることも。
●高品質な食事と栄養
◇目の健康をサポートする
・ビタミンA
・ルテイン
・オメガ3脂肪酸など
が豊富な高品質なフードを選びましょう。
必要であれば、獣医と相談してサプリメントの追加も検討しましょう。
◇栄養バランスの取れた食事は
・全身の健康
だけでなく
・目の健康
にも影響を与えます。
●定期的な健康診断と眼科検診
◇年に1〜2回の健康診断
目の状態を含め、全身のチェックを受けましょう。
特に
・緑内障
・白内障など
遺伝的に発症しやすい犬種は、若いうちから定期的な眼科検診を受けることをおすすめします。
◇専門的な眼科検診
・眼圧測定
・眼底検査など
でしか発見できない病気もあります。
7.知っておきたい犬の目やにに関する豆知識
◇「涙焼け」の問題
・目やに
・涙
で目の周りの毛が茶色く変色する
「涙焼け」
は見た目の問題だけでなく
・皮膚炎
・雑菌の繁殖の原因
となることがあります。
放置せず
・適切なケア
・治療
が必要です。
◇短頭種の「目やに」が多い理由
・シーズー
・フレンチブルドッグ
・パグ
などの短頭種は
・目が大きく
・まぶたが完全に閉じきらない
ことがあるため
▶目が乾燥しやすく
▶目やにが出やすい
傾向にあります。
また
鼻涙管の構造
も詰まりやすい傾向があります。
◇「目の充血」は病気のサイン
白目の部分(結膜)が赤くなる
=炎症が起きているサインです。
・アレルギー
・感染
・外傷など
原因は様々ですが、放置すると重篤な病気に進行する可能性もあります。
◇目やにと「全身疾患」の関連性
・犬ジステンパーウイルス感染症
・自己免疫疾患
・全身性エリテマトーデスなど
全身の病気の症状の一つとして目やにが出ることもあります。
目の症状だけでなく、犬全体の健康状態を観察することが重要です。
◇涙液量の「測定」の重要性
ドライアイの診断には
シルマー涙液試験紙
という特殊な紙を
▶まぶたに挟んで
▶涙液量を測定する検査
が非常に重要です。
見た目では判断できない目の乾燥を客観的に評価できます。
まとめ:愛犬の目やには、目からの大切なメッセージ。見極めと継続的なケアが鍵
愛犬の目やには
単なる生理現象
ではないかもしれません。
目やに
・色
・量
・併発する症状
そして
・愛犬の普段の様子
を総合的に判断し、適切な対応をとることが何よりも重要です。
もし少しでも
「いつもと違う!おかしい」
と感じたら、迷わず動物病院を受診してください。
▶早期に原因を特定し
▶治療を開始すること
が、愛犬の
・目の健康
・視力
を守ることに繋がります。
この記事が、愛犬との健やかな生活の一助となれば幸いです。
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