※この記事は栄養成分自体の化学的な性質等を示すものであり、ごはんの効能を表すものではありません。
犬が食べても大丈夫!
と太鼓判を押されるジャガイモ
ですが
ヒッポのごはんでは、ある理由から食材としての使用を見送っています。
それはなぜか!?
気になるその理由とは?!
その前にいったん、ジャガイモのいいところを見てみましょう
栄養たっぷりジャガイモのここがスゴイ!
ここは駆け足でご紹介
①豊富な炭水化物
消化性も良くエネルギー源になりやすい
たんぱく質の制限があるわんちゃんのレシピの調整にもってこい!
②ビタミンCが豊富
しかもジャガイモのビタミンCはでんぷんに守られるので、熱でも壊れにくい!
皮膚や粘膜の健康、アンチエイジング、免疫力強化に!
③食物繊維がたっぷり
便秘がちなわんちゃんに。
善玉菌の餌になって腸内環境も整える!
他にも
カリウムやビタミンB6など
わんちゃんの健康に欠かせない栄養素がたっぷりなのです!
あともう一つ挙げるとすれば
④安くかさ増しにピッタリ
ジャガイモを好むわんちゃんも多いので、手作りごはんにもよく使われています。
これだけ見れば非常に優秀な食材
しかし「食べ方・与え方」に注意が必要です!
栄養豊富なジャガイモですが、わんちゃんに与える際には気を付けてあげるべき点がいくつかあります。
ここも駆け足で
①芽や緑色の皮は取り除く
芽や緑色の皮には、少量でも中毒を起こすソラニン・チャコニンが含まれる。
必ず取り除いてあげましょう!
②生で与えてはダメ!
犬はでんぷんの消化が苦手
なので、生で与えると消化不良から、嘔吐・下痢を引き起こす可能性があります。
また、多くはありませんがシュウ酸を含むため、加熱はある程度の大きさに切ってからゆでるのがいいでしょう。
③大きすぎてはダメ
特に小さなわんちゃんは、のどに詰まらせないよう、小さく切ってあげましょう
④カリウム量に注意
心臓や腎臓に疾患があるわんちゃんでは、カリウムの制限が必要なことも。
ジャガイモにはカリウムが豊富なので、あげてはいけない場合もあります。
⑤あげすぎに注意
野菜にしてはカロリーが高いので、ダイエットには向きません
また人と違って
犬は体内でビタミンCを生成可
なので
ジャガイモのあげすぎ
=ビタミンCの過剰
につながります。
ビタミンCは体内の代謝でシュウ酸を産生
シュウ酸カルシウム結石を発症・悪化させる可能性もあります。
と言われていましたが
いずれにせよ
サプリメントの過剰摂取でもない限り、常識の範囲であれば普段のごはんでビタミンCが過剰になることはありません。

結構いろいろ注意点があるね!これがヒッポのごはんで使ってない理由なの?
全然違うよ、とらちゃん!
さて
ここからが本題です!
ヒッポのごはんでジャガイモを使わない理由(意外と怖いかも)
先ほど、挙げた注意点は
・食べる量
・調理の仕方
に気を付ければ全く問題ないことばかり。
しかしこれから挙げる2つは
ジャガイモそのものの問題
なので、努力ではどうしようもない
ジャガイモにとっては身も蓋もない話
ジャガイモを使わない
という選択しか思い浮かばなかった問題
【問題①】ダイエットの天敵!?ジャガイモは最強の高GI値を持つ野菜
GI値は英語で、グリセミック・インデックス(Glycemic Index)
食後の血糖値の上昇を示す指標です。
ごはんを食べて糖質を摂取すると、その一部は血液に流れ込みます。
これが血糖。
それぞれの食べ物の血糖の吸収の早い・遅いを示す指標が「GI値」なのです
高GI食品は肥満の一因
・また高GI食品の摂取
⇒血糖値が急上昇
⇒血糖スパイク
⇒血管に大ダメージ
以上の理由から
高GI食品はなるべく避けるべき
だと言えるのです。
糖そのもの、ぶどう糖のGI値100に対し
ジャガイモはそれに匹敵するGI値90!
驚異の吸収の速さ!
まさにGI界の音速の貴公子
食物ではパンに次ぐ高GI値
野菜の中ではナンバーワン
ダイエットの天敵として名高い、白米が84
それを考えると、これがいかに高い数値であるかがわかります。
どこでかは忘れてしまいましたが
低GIにこだわる必要はない
なのでジャガイモでもいいのだ!
という感じの内容をお見かけしました
が!逆に
ということも確認されていません。
ならば低GIの食品のほうが安心!
無理にジャガイモは与えなくていいかと
ただこれは
カリカリフードの原料の話
=肉やらいろんな食品を混ぜて作る
⇒別のひとつの食品として完成
⇒原料に高GI食品があっても、出来上がったカリカリフードが高GIであるとは限らない
最終的にこういう内容だったと思います。

なるほど!でも、おやつや手作りごはんでは、注意したほうがいいね
【問題②】実はこっちが本命!グリコアルカロイドの恐怖
まず念頭に置いていただきたいのが
犬の体内での解毒作用は、人より弱い
ということ。
人では問題なく解毒できるものも、犬では全く解毒できない、あるいは解毒作用が著しく弱い場合があります。
例を挙げると
玉ねぎの有機チオ硫酸化合物
しかし!
犬では赤血球を破壊する恐ろしい毒。

体重の0.5%の玉ねぎを食べるだけで中毒になるんだって!ぼくの体重だと15gくらい。玉ねぎ約13分の1個だね・・・
さて、ここで再登場するのが
・ソラニン
・チャコニン
ジャガイモに含まれる天然毒素で、元々は植物を害虫や病原菌から保護する成分
ナスにもソラニンが含まれますし
トマトにはトマチンが含まれます
これらはまとめて
グリコアルカロイド(以下GA)
と呼ばれています。
芽や皮を取り除いても安心できない!
先ほどは
芽や緑色の皮を取り除けば大丈夫!
という紹介でしたが
実際は塊茎すべてにGAが含まれてます。
ジャガイモは実ではなく茎の一部
地下茎の先にできた、でんぷんの塊
各部位ごとに含まれるGA量は
・塊茎全体 4.3~9.7
・表皮部分 30~60
・皮部分 15~30
・芽 200~730
芽と皮を厚めに除けば、残るGAは極わずか
でも0ではない・・
ちなみに
約7~8倍!
食べて苦み・えぐみのあるジャガイモは、それだけ毒素が強いということ。
光+GAは最悪の相性・・・
さらに恐ろしいことにGAは、光で増加。
光が当たったジャガイモは、緑色に変色。
でもこれはクロロフィルの緑色。
毒ではなく、光が当たったという証拠
①緑色=毒素(GA)ではない。
また、皮が赤や茶色の品種は
②光が当たってても変色がわかりにくい
①&②から考えられることは
見た目ではわからないこともある。
・緑色の部分を取り除いても、GAをすべて取り除いたことにならない。
これに関しては、人であれば
皮をぶ厚くむけば大丈夫!
ということになりますが・・・
犬ではやっぱりちょっと不安。
ジャガイモの品種別にみるGA量
品種別でGA量を見ると
・メークイン
表層部に最大で69㎎/100gのチャコニン
髄質部では最大で1.5㎎/100g
・男爵
表層部に最大で37㎎/100gのチャコニン
髄質部に最大で3.1㎎/100gのソラニン
=表層部を除いた部分
単純に最大値だけで見ると
・表層部にGAが多いのはメークイン
・髄質部では男爵の方が倍ほど多い
という結果になります
ソラニンの毒性はかなり強く
人では
=食中毒症状の可能性
・3~6 mg(/体重1㎏)以上の摂取
=死亡の可能性
と言われています。
そしてGAの感受性には
・かなり食べても大丈夫!
・少し食べただけなのに中毒・・
など個体差があるのです。
例えば人では
子供は成人の10倍もの感受性がある
と言われています。
10倍ということは子供であれば
=食中毒症状の可能性
同じ条件だとして
体重3kgのわんちゃんなら
=0.3 mg(/体重3㎏)
=食中毒症状の可能性
も捨てきれないということ
石橋を叩いて壊すような話ですが
男爵の髄質部には
最大で10g中に0.31mg
のソラニンが含まれます。
たった10gで!体重3kgのわんちゃんでは中毒の可能性が無きにしもあらず。
・ましてや解毒能力の弱い
わんちゃんに、ジャガイモを食べさせることには、慎重にならざるを得ません。

と言ってるパパさんは、この記事書きながらポテチ(のり塩)をバリバリ食べてます。
ジャガイモ自体は非常に安全な食べ物です
毎年のように人でも、GA中毒が発生
※ただしそれは学校や家庭で栽培されたもの
・収穫してから光が当たる
・GA濃度の高い未熟な芋を収穫
・収穫時芋に傷がついている
など、不適切な取り扱いで、GA濃度の高くなったジャガイモを、しかも皮がついたまま食べるから。
海外では、じゃがいも中のGA濃度の基準値を設定している国もあります。
が、国内では規制はありません。
しかしそれでも
農家さんで栽培・管理・保管される、市販のジャガイモのGA濃度は非常に低いです。
なので人であれば、何の問題もない。
突き詰めれば
どんな食品にも体に悪い成分のひとつやふたつ入っているもの。
そんなリスクを0にすることは夢物語
しかもGAは体内に蓄積しない。
それを分かっていても、わんちゃんにジャガイモは、ちょっとリスクが高いように思います。

GI・GA!ジャガイモは、ぼくらにとって脅威になる可能性が、他の食品に比べて少し高いんだね。
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