
うちに来てくれてありがとう!
小さな命を家族に迎えた瞬間
誰もがそう思うでしょう。
・ふわふわの毛並み
・無邪気な瞳
・よちよち歩く姿
子犬との新しい生活は
希望と喜び
に満ち溢れています。
しかし
・その希望を一瞬にして絶ち切り
・幼い命を奪い去る
恐ろしい病が存在します。
その病気こそが
犬パルボウイルス感染症
なのです。
犬パルボウイルスは
非常に感染力の強いウイルス
主に
消化器に重篤な症状
を引き起こします。
特に免疫力の低い
子犬にとっては致命的で
致死率が非常に高い
ことで知られています。
このウイルスは、感染した犬の
・便
・嘔吐物
に大量に排出され
▶それを他の犬が口から摂取すると
▶感染が広がります。
直接的な接触だけでなく
・感染犬の排泄物が付着した物
・靴
・衣服
・リード
・食器
・おもちゃなど
・環境
・地面
・床など
からも感染します。
そのため普段から重大な注意が必要です。
パルボウィルス感染症は
ワクチン接種
で予防できます。
しかしそれにもかかわらず
・知識不足
・安易な考え
から今も
多くの幼い命が
このウイルスによって奪われている現実があるのです。
この病の恐ろしさを
自分にも降りかかること
として認識することは、愛犬の命を守るための第一歩となるでしょう。
現実の恐怖:奪われた命と広がる悲劇
ある子犬の短い生涯:突然の別れ
※これは、実際に多くの動物病院で日々繰り返されている悲劇の一端です。

先生!急に吐いて、下痢が止まらないんです…
生後3ヶ月のトイプーの飼い主さん
血の気も引いて病院に駆け込みます。
数日前まで元気いっぱいに走り回っていた子犬
今はぐったりと抱かれ
ひどい下痢と嘔吐
を繰り返します。
診察台に乗せると
見るからに元気がない様子
体温も高く、脱水が進んでいます。
獣医師はすぐに
パルボウイルス感染症
を疑い簡易検査キットを使用。
・・・数分後
陽性を示す線がくっきりと浮かび上がる
飼い主さんの顔が絶望に染まる…

昨日の夜から急に…まさか、こんな恐ろしい病気だなんて…
子犬はすぐに集中治療室に入れられ
・点滴
・抗生剤
・制吐剤
・栄養剤など
あらゆる治療が開始されました。
しかし、パルボウイルスは
▶骨髄の細胞にも感染し
▶白血球を急激に減少させます。
免疫システムが破壊
された子犬の体は
▶抵抗力を失い
▶他の細菌感染も併発
懸命な治療にもかかわらず
わずか2日後
飼い主さんの必死な呼びかけにも応じることなく、静かに息を引き取りました。

もっと早く、何かできたんじゃないか…
飼い主さんの後悔の言葉が、病院の待合室に響きました。
ワクチン接種が、まだ済んでいなかったのです。
多頭飼育崩壊現場での集団感染:広がる悲劇の連鎖
パルボウイルス感染症の恐ろしさは
その致死率の高さ
だけでなく
驚異的な感染力の強さ
にもあります。
特に
・多頭飼育崩壊
・劣悪な繁殖現場
では、この病気が
悲惨な集団感染
を引き起こすことが少なくありません。
ある保護施設に
多頭飼育崩壊現場
から救出されたばかりの数十頭の子犬たちが運び込まれてきました。
当初は元気に見えた子犬たち
でしたが、数日後・・・
一頭が激しい嘔吐と下痢を発症。
すぐに
パルボウイルスの陽性
が判明しました。
ウイルスは
あっという間に施設全体に蔓延
次々と子犬たちが同じ症状を呈し始めました。
・狭い空間に多くの犬がひしめき合い
・衛生状態も悪い
ウイルスの拡散は止められません。
懸命な
・隔離
・治療
が試みられましたが・・・
幼い子犬たちは次々と命を落とし
▶わずか数週間で半数以上が亡くなる
という壊滅的な被害が出ました。
助かった子犬たちも
・長期にわたる治療
・ケア
が必要となり、精神的なトラウマを抱えるケースもありました。
このような事例は
▶パルボウイルスが一度持ち込まれると
▶いかに急速に広がり
▶壊滅的な被害をもたらすか
を物語っています。
人への感染は?:強力なウイルスが生む衛生管理の重要性
犬パルボウイルスは、基本的に
人には感染しません。
人間に同様の症状を引き起こす
ヒトパルボウイルスB19
とは異なるウイルスです。
そのため、愛犬がパルボウイルスに感染したとしても、飼い主さんが直接病気になる心配はありません。
しかし、これは
安心できる材料ではない。
パルボウイルスは
・非常に環境抵抗性が高く
・消毒剤にも強い
という特徴を持っています。
感染した犬の
・便
・嘔吐物
から排出されたウイルスは
・室内の床
・カーペット
・家具
・屋外の地面などに
数ヶ月から1年近くも
感染力を保ったまま残存する
ことがあります。
これは何を意味するでしょうか?
●見えない汚染
感染犬がいなくなった後も
ウイルスは環境中に潜んでおり
新しい子犬を迎え入れた際に感染させてしまうリスクがあります。
●外部からの持ち込み
・公園
・ドッグラン
・ペットショップ
など
・犬が集まる場所の土
・感染犬の排泄物に触れた靴底や衣服
にウイルスが付着し
▶自宅に持ち込んでしまう
可能性があります。
したがって
・愛犬がパルボウイルスに感染した
あるいは
・感染が疑われる場合
はもちろん
・犬を迎える前
・犬を飼育している場所
では、徹底した
・消毒
・衛生管理
が極めて重要になります。
予防の重要性:ワクチンが命を救う最大の盾
犬パルボウイルス感染症は
・一度発症すると致死率が高く
・治療が困難で
・多大な費用がかかります。
しかし、この恐ろしい病は
ワクチン接種
によって非常に高い確率で予防できる病気です。
ワクチンは、犬の免疫システムに
パルボウイルスに対する抗体
を作るよう促します。
これにより
▶実際にウイルスに接触しても
▶体が素早く反応してウイルスを排除
・発症を防ぐ
・症状を軽減する
ことができます。
特に免疫力が未熟な子犬期に
適切な回数のワクチンを接種
することは
幼い命を守る
ための最も重要なステップです。
子犬は
母犬からの移行抗体
によって一時的に守られています。
しかしこの抗体は徐々に消失するため
消失するタイミングに合わせて
ワクチンを接種
▶自らの免疫を獲得する必要があります。
ワクチン接種を怠ることは
愛犬を致死的なリスクに晒す
だけでなく
もし感染させてしまった場合
・その強力なウイルスを環境中に排出
・他の犬への感染源となってしまう
という社会的な責任も伴います。
私たちの飼い主としての行動が
地域全体の犬たちの健康を守る
「集団免疫」
の維持に繋がっているのです。
飼い主へのメッセージ:今、私たちにできること
犬パルボウイルス感染症は
適切な予防措置
を講じることで、愛犬を確実に守ることができる病気です。
●子犬期のワクチン接種を徹底する
獣医師と相談し
子犬の時期に推奨される
・回数
・スケジュール
で混合ワクチン接種を完了させましょう。
特に生後数ヶ月間は
ワクチンプログラムが完了するまで
・不特定多数の犬との接触
・感染リスクのある場所への外出
(犬が多く集まる公園など)
は慎重にしてください。
●成犬も、適切なワクチン接種の継続
成犬になっても
抗体価検査
特定の感染症に対する抗体
をどれだけ持っているかを調べる検査
などを活用し
・愛犬のライフスタイル
・感染リスク
に応じて必要なワクチン接種を継続しましょう。
特に
・ドッグラン
・ペットホテルなど
他の犬と接触機会が多い場合は注意が必要です。
●衛生管理を徹底する
散歩から帰宅したら
・靴裏
・犬の足
を拭くなど
ウイルスを自宅に持ち込まない
工夫をしましょう。
・新しい犬を迎える前
・感染症発生が疑われる場所を訪れた後
などは
パルボウイルスに有効な消毒薬
(次亜塩素酸ナトリウムなど)
で環境を徹底的に消毒してください。
●不調があればすぐに獣医師に相談
特に子犬が
・激しい嘔吐や下痢
・元気消失など
の症状を見せた場合は一刻を争います。
すぐに動物病院を受診してください。
・早期発見
・早期治療
が、命を救う鍵となります。
愛犬との幸せな日々は
・私たちの愛情と
・「知ること」
・「行動すること」
によって守られます。
犬パルボウイルス感染症の恐ろしさを正しく理解し
予防という最大の愛
で大切な家族の命を守りましょう。
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