愛犬の吐き気・咳に!マロピタット錠(セレニア)の効果、副作用、与え方を徹底解説

マロピタット 犬の健康

なんか吐き気がつらそう…

咳がひどくて、見てるのもかわいそう…

愛犬が体調を崩し
・吐き気
・咳
に苦しむ姿は、飼い主さんにとって本当につらいものです。
そんな時、動物病院で
マロピタントを有効成分とする
・マロピタット錠
・セレニア
というお薬を処方されることがあります。

このお薬は
・愛犬のつらい症状を和らげ
・生活の質を大きく改善してくれる

頼もしい存在です。
人間にとっても
・乗り物酔い
・体調不良
で吐き気を感じるように
犬も様々な理由でこれらの不快な症状を抱えることがあります。
マロピタット錠は
・愛犬の苦痛を軽減し
・より快適な毎日を送る
ための手助けをしてくれるでしょう。

この記事では、マロピタット錠が
・どのような効果をもたらすのか?
・どんなことに注意すればよいのか?
飼い主さんが安心して愛犬に与えられるよう、分かりやすく解説していきます。

1.マロピタット錠ってどんなお薬?— 愛犬の不快感を「ブロック」

マロピタット錠の有効成分は
マロピタントです。
この成分は、愛犬の脳の中にある
嘔吐中枢(おうとちゅうすう)
という、吐き気をコントロールしている部分に直接働きかけます。
簡単に言うと
▶吐き気を感じる原因となる信号が
▶脳に伝わるのをブロックして
▶吐き気を抑える効果を発揮します。

2.マロピタット錠の優れた効果と、飼い主さんにとっての安心

マロピタット錠は
・愛犬の苦痛を和らげる
だけでなく
・飼い主さんの心配や負担を減らす
上でも、大きなメリットがあります。

吐き気への効果と安心ポイント

●幅広い原因の吐き気を抑制

◇乗り物酔いによる吐き気
・車での移動
・旅行
などで吐きやすいワンちゃんに
▶吐き気を感じる前から
▶予防的に与える

ことで、道中を快適に過ごせます。

◇病気や治療による吐き気
・胃腸炎
・腎不全
による
・尿毒症性嘔吐
 (体にたまった老廃物による吐き気)
・抗がん剤治療の副作用としての吐き気
など、様々な原因で起こる嘔吐を強力に抑えます。

◇手術後の吐き気
麻酔の影響などで
▶手術後に吐き気が出ることがあります。
これを防ぐことで
愛犬の術後の回復
をスムーズにします。

●脱水や栄養不足の予防
吐き気が続くと、愛犬は
・食事
・水分
を摂れなくなり
・脱水症状
・栄養不足
に陥る危険性があります。
マロピタット錠で
▶吐き気を抑えることで
▶これらのリスクを軽減し
▶体力の消耗を防ぐ
ことができます。

●飼い主さんの精神的な負担を軽減
愛犬が吐き気で苦しんでいる姿を見るのは、飼い主さんにとってもつらいもの。
お薬で症状が和らげば、愛犬も飼い主さんも安心して過ごせるでしょう。

咳の症状への間接的な効果と安心ポイント

マロピタントは主に
吐き気止めとして開発
された薬ですが近年
咳の症状を和らげる効果
も報告されています。
これは咳の発生に関わる
サブスタンスP
という物質の働きを阻害することで
▶咳の反射を抑え
▶咳の症状を軽減する
ためだと考えられています。

そのため直接的な
咳止め薬とは異なるメカニズム
ではありますが、以下のような状況で愛犬の苦痛を和らげる可能性があります。

●激しい咳による嘔吐の防止
・ケンネルコフ(犬の風邪)
・気管虚脱
などで激しい咳が続くと、その刺激で
・吐き気を催す
・実際に吐いてしまう
などすることがあります。
マロピタット錠
・咳の回数を減らす
・その程度を軽くする
などします。
さらに咳によって引き起こされる
▶二次的な吐き気や嘔吐を抑え
▶愛犬の体力を守り
▶不快感を軽減します。

●他の咳止めが効きにくい慢性的な咳の症状緩和
犬の気管虚脱など
他の咳止めでは症状が十分に改善しない
慢性的な咳
に対して、マロピタット錠が
対症療法=症状を和らげる治療
として用いられることがあり、
愛犬のQOL向上に大きく貢献します。

【知っておいていただきたいこと】

日本における
マロピタット錠の動物用医薬品としての
正式な承認効能・効果
には、現時点(2025年7月)では
「咳止め」は含まれていません。
獣医師が
咳の症状緩和目的で使用
する場合は
・その効果が報告されている研究
・経験
に基づいて判断し、飼い主さんに十分に説明した上で使用される
適応外使用(オフ・ラベル・ユース)
という形になります。
愛犬の咳が主な症状の場合
・その原因を特定し
・適切な咳止め薬や治療法を相談する
ために、必ず獣医師の診察を受けてください。

3.マロピタット錠の注意すべき点と、飼い主さんの観察ポイント

マロピタット錠は
安全性が高い薬です。
しかし、どんなお薬でも
副作用のリスク
はゼロではありません。
また
・安全に
・最大限の効果を引き出すために
いくつかの注意点があります。

知っておきたい副作用

●消化器系(胃腸)への影響
・食欲不振
・嘔吐、下痢
・元気がない
などの症状が見られることがあります。
まれに
胃や腸の粘膜に潰瘍ができ
・吐血
・タール便(黒い便)
が見られることも。

◇安心ポイント
これらの症状は、多くの場合、薬を中止すれば改善します。
獣医師は
・胃腸の保護薬と併用
・食後に与えるように指示
など負担を減らす工夫をしてくれます。

●肝臓や腎臓への影響
・多飲多尿
・食欲不振
・元気がない
といった症状が見られることがあります。
・薬が肝臓で分解される
・腎臓から排泄される
などの過程で負担がかかる可能性があるためです。

◇安心ポイント
マロピタット錠を
・処方する前
・長期的に服用する場合
は獣医師は必ず
血液検査で
・腎臓
・肝臓
機能をチェックします。
最近の研究では
適切な管理の元での長期投与では
・肝臓
・腎臓
への影響は、以前考えられていたよりも
安全性が高い
という知見も出てきています。
しかし
・薬の効き方
・副作用の出方
には個体差が大きいため
定期的なチェック
は非常に重要です。
検査で数値に一時的な異常が見られても
▶薬の影響である可能性も踏まえ
▶獣医師が総合的に判断し
▶薬の調整など適切に対応
してくれます。
慌てずに相談しましょう。

●その他
まれに
・よだれが増える
・眠気やふらつきが見られる
ことがあります。
また極まれに
・アレルギー反応
(皮膚のかゆみ、腫れなど)
が起こることもあります。

【重要】副作用のサインを見逃さないで!

もし、愛犬がマロピタット錠を飲んでいて、上記の症状のどれかが見られた場合。
▶すぐに薬を与えるのを中止し
▶獣医師さんに連絡してください。
獣医師の指示なしに自己判断で薬を続けるのは危険です。

飼い主さんができること(注意点)

●獣医師の指示を厳守する
これが最も重要です。
獣医師から指示された
・量(体重に応じた適切な量)
・回数
を必ず守ってください。
症状が良くなったからといって
・勝手に量を増やす
・勝手に量を減らす
・途中でやめる

などするは絶対にやめましょう

●愛犬の様子を注意深く観察する
・日々の飲水量
・食欲
・嘔吐や下痢の有無
・元気
・排便
の状態を注意深く観察し記録しておくと
獣医師に正確な情報
を伝える上で役立ちます。
特に
・食欲不振
・嘔吐、下痢、黒い便
・元気がない

などの症状は
すぐに獣医師に連絡が必要です。

●薬の保管と誤飲に注意
愛犬が勝手に薬の袋を破って食べてしまわないよう、愛犬の届かない安全な場所に保管してください。

●症状が改善しない場合
お薬を与えても
吐き気、嘔吐、咳などが
・改善しない
あるいは
・悪化する
場合は、すぐに獣医師に連絡しましょう

4.他の薬との飲み合わせについて:安全に使うために

愛犬がマロピタット錠を服用している時に
・他の薬
・サプリメント
を与える場合は
必ず事前に獣医師に相談してください。
薬によっては
・お互いの効果を打ち消し合う
・副作用が強く出る
などすることがあります。

特に注意が必要な併用薬の例

●他の吐き気止めや特定の咳止め
複数の薬を併用すると
・効果が強くなりすぎる
・副作用のリスクが高まる

などの可能性があります。
必ず獣医師に相談してください。

●鎮静作用のある薬
・睡眠導入剤
・精神安定剤など
眠気を引き起こす作用のある薬
と併用すると、マロピタット錠の眠気の副作用が強く出てしまう可能性があります。

●肝臓や腎臓に影響を与える薬
マロピタット錠は
▶主に肝臓で代謝され
▶腎臓から排泄されます。
そのため
これらの臓器に負担をかける薬
と併用する場合は獣医師が慎重に判断する必要があります。

【重要なこと】

・愛犬が現在服用している薬
・これから服用する可能性のある薬
がある場合は
・市販のサプリメント
・健康補助食品
も含め
どんな些細なことでも
必ず獣医師に伝えてください。
正確な情報を伝えることで、獣医師は
・より安全で
・適切な
治療計画を立てることができます。

5.マロピタット錠を与えられない、または注意が必要なケース

以下のような愛犬には
・マロピタット錠を与えられない
または
・獣医師が慎重に判断して投与
する必要がある場合があります。

●生後16週未満の子犬
若い子犬の場合
▶まだ体が未発達なため
▶薬の成分が体に与える影響が大きい
可能性があります。

●妊娠中または授乳中の犬
安全性が確立されていないため
獣医師が
・リスク
・ベネフィット
を慎重に考慮して判断します。

●肝臓や腎臓に重い病気がある犬
機能が低下している場合
▶薬が体内に蓄積しやすくなり
▶副作用のリスクが高まる
可能性があります。

●てんかん発作を起こしたことがある犬
マロピタット錠との
関連性は低い
とされていますが、念のため獣医師に伝えるべき情報です。

●アレルギーがある犬
過去に薬でアレルギー反応を起こしたことがある場合は、必ず獣医師に伝えてください。

まとめ:獣医師との二人三脚が、愛犬の快適な毎日を支える鍵

マロピタット錠(セレニア)
・愛犬のつらい吐き気
・場合によっては咳
を和らげ、生活の質を向上させる非常に有用なお薬です。
副作用のリスクはゼロではないですが
獣医師の
・適切な診断
・管理
のもと、そして
飼い主さんの
・注意深い観察
・協力
があれば
▶そのリスクを最小限に抑え
▶愛犬のQOLを大きく向上させる
ことができます。

愛犬が
・少しでも楽に
そして
・快適に毎日を過ごせるように
マロピタット錠について正しく理解し、獣医師との二人三脚で治療を進めていきましょう。

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