シニア犬と暮らす飼い主さん！
こんな悩みに直面していませんか？
最近なんかふらふら歩くようになった
散歩の時間が短くなったし、段差があったらよけるねん
これは単なる
「筋力低下」
と片付けられがちです。
しかし！
実はもっと複雑な要因が絡み合うもの。
・筋肉そのものの変化
はもちろん
・神経伝達の鈍化
飼い主さんですら気づきにくい
・隠れ痛み
が、想像以上に大きな影響を与えているかもしれないのです。
この記事では
・解剖学
・神経学的
な視点や、見過ごされがちな
・「痛み」のサイン
そして最新の栄養学に基づいた
・「守り」と「攻め」の筋肉ケア
さらには
・「神経」と「感覚」を刺激する運動療法
まで
・最新情報
・実践的なケア
を徹底解説します。
愛犬の
「歩く」
を諦めないために！
今こそ知っておきたい筋力維持の新常識を探っていきましょう。
1. なぜ「足腰」から衰えるのか？知られざる筋肉と神経の秘密
犬は四足歩行です。
体重の
・約6～7割を前足で
・約3～4割を後ろ足で
支えていると言われています。
これは重い頭部を支えるために
重心が前足にかかりやすい
という体の構造によるものです。
そのため
・前足は
主に体を支えるため
▶普段から負担がかかり
▶常に使うので衰えにくい
ですが
・後ろ足は
推進力を生み出す重要な役割ですが
▶意識的に使わないと筋肉が衰えやすい
という傾向にあります。
人間も足から衰えるように
犬も足腰
特に後ろ足の筋肉が衰えることで、シニア期になると動きが鈍りやすくなります。
ここでは、特にシニア期に衰えやすい
・足腰の主要な筋肉
・その役割
そして筋力低下がもたらす影響について解説します。
シニア犬で特に衰えやすい後ろ足の筋肉
犬の後ろ足で
特に衰えやすい
とされる筋肉は、主に以下の5つ。
これらの筋肉は
・歩行
・立ち上がり
・バランス維持
など、犬の日常動作に深く関わります。
1.大腿四頭筋
●場所と役割
太ももの前面にある大きな筋肉群
・膝関節を伸ばす
＝後ろ足を蹴り出す
際に重要な役割を果たします。
特に
・立ち上がり
・階段の昇降
・坂道を上る際
に使われます。
●衰えるとどうなるか
膝が不安定になり
・立ち上がりに時間がかかる
・滑りやすくなる
などします。
膝蓋骨脱臼（パテラ）のリスクにも関連すると言われます。
2.大腿二頭筋、半腱様筋、半膜様筋
いわゆるハムストリングス
●場所と役割
太ももの裏側にある筋肉群
・膝関節を曲げる
＝後ろ足を前に引き上げる
動作や
・股関節を伸ばす
＝後ろへ蹴り出す
動作に貢献し、推進力を生み出します。
●衰えるとどうなるか
後ろ足で地面を蹴る力が弱くなり
・歩幅が狭くなる
・歩くスピードが落ちる
などします。
お尻が下がって見えることもあります。
3.中殿筋
●場所と役割
お尻の側面にある筋肉
・股関節を開く（外転）
動きや
立っている時に
・股関節が左右にブレないように支える
役割があります。
●衰えるとどうなるか
・立位時に後ろ足が左右にふらつく
・踏ん張りが効かなくなる
などします。
股関節の安定性が低下します。
4.大腿直筋
●場所と役割
先ほどの大腿四頭筋の一部
特に
・後ろ足を前に引き出す
＝股関節を曲げる
動きに大きく関わります。
●衰えるとどうなるか
後ろ足をスムーズに前に出せなくなり
・歩幅が小さくなる
・つまずきやすくなる
などします。
特に犬は
前へしか歩かない
ので
▶使われにくく
▶衰えやすい部位
とされています。
5.腓腹筋
●場所と役割
ふくらはぎにある筋肉
・足首を伸ばす
＝つま先を後ろへ蹴り出す
際に働き
推進力
を生み出します。
人間では「第二の心臓」とも言われ
血液循環
にも関わります。
●衰えるとどうなるか
後ろ足で踏ん張る力が弱まり
▶ふらつきやすくなります。
また、もも裏の筋肉が衰えると
▶ふくらはぎに負担がかかり
▶パンパンに張ることもあります。
見落としがち！シニア犬で衰えやすい前足の筋肉
意識して動かさないと衰える
という意味で
後ろ足の筋力低下
に注目が集まりがちです。
しかし
全身を支える前足の筋力
もシニア期には衰えやすいです。
前足で注目すべきは以下の３つの筋肉
1.上腕三頭筋
●場所と役割
前足の上腕
＝肩から肘にかけての後ろ側
にある大きな筋肉。
・肘関節を伸ばす
・体を支える
・着地時の衝撃を吸収する
などの際に非常に重要です。
●衰えるとどうなるか
前足で体を支える力が弱くなり
・立ち上がりが不安定になる
・歩行時に前足ががくっと崩れるような動きが見られる
などします。
階段を下りる
のが苦手になることもあります。
2.肩の周囲筋群（特に棘上筋、棘下筋など）
●場所と役割
肩甲骨の周りに位置
・肩関節の安定性
・前足の動き
に関与します。
●衰えるとどうなるか
肩関節が不安定になり
・歩行時のブレ
・ふらつき
が見られることがあります。
3.胸筋（大胸筋など）
●場所と役割
胸部に位置し
・前足を内側に引き寄せる動き
・体を支える
際に働きます。
体幹の安定性にも深く関わります。
●衰えるとどうなるか
体幹の安定性が低下し
・姿勢が崩れやすくなる
伏せの状態から立ち上がる際に
・前足でうまく踏ん張りが効かなくなる
などすることがあります。
筋肉だけじゃない！「神経」の衰えという盲点
筋肉は
脳からの
「動け！」
という指令が神経を通って伝わることで動きます。
しかし加齢により
・神経伝達速度が遅くなる
・指令そのものが弱くなる
などすることがあります。
すると筋肉が十分にあっても
▶スムーズに動かせず
結果として
・筋力が発揮できない
・反応が鈍くなる
といった現象が起こります。
これは単に
筋肉を鍛える
だけでは改善しにくい部分。
そのため
神経系を活性化
するアプローチも重要なのです。
2.その不調、「隠れ痛み」かも？見抜くためのチェックリスト
犬は非常に我慢強い動物です。
特に
慢性的な痛み
を隠す傾向があります。
飼い主さんが
年のせいかな？
と思っている
・ふらつき
・動作の鈍さ
が実は
隠れ痛み
が原因かもしれません
特に
・股関節
・膝関節
・腰の痛み
・椎間板の軽度の問題
・肩や肘、手首などの前足の関節
の痛みなど。
痛みをかばうことで
▶不自然な歩き方になり
▶特定の筋肉を使わなくなるため
▶筋力低下が加速します。
「隠れ痛み」を見抜くサイン
以下の項目に
一つでも当てはまったら要注意！
▶痛みの可能性を疑い
▶獣医師に相談する
それが筋力維持の第一歩となる場合があります。
□ 立ち上がる前に
・ためらうような間がある
・または時間がかかる
□ 特定の方向（例：右回り）に
・曲がるのを嫌がる
・またはぎこちない
□ 座り方が以前と違う
・足を横に投げ出す
・すぐ伏せてしまう
・お座りの姿勢が崩れている
□ 寝ている位置を
・頻繁に変える
・または落ち着かない様子がある
□ 特定の場所、特に
・腰や後ろ足の付け根
・膝
・肩、肘、手首を
・触られるのを嫌がる
・または過剰に舐める
□ 以前よりイライラしやすくなった
・または元気がなくなった
・遊びたがらなくなった
□ 散歩中
特定の足を引きずる瞬間がある
（毎回ではないが、時々見られる）
□ 段差の昇り降りや、階段を
・嫌がるようになった
・または躊躇する
□ 震えが見られる
（特に安静時や立ち上がりの時）
□ 以前よりグルーミング（毛づくろい）を
・あまりしなくなった
・または特定の場所だけする
3.栄養学の新常識：「守り」と「攻め」で筋肉を育む
良質なタンパク質が基本
なのは言うまでもありません
しかし、それだけでは足りません。
シニア犬の筋肉ケアには
・守り＝
「筋肉の分解を抑える」
・攻め＝
「筋肉の合成を助け、質を高める」
という両面からのアプローチが効果的。
これは
・後ろ足だけでなく
・前足を含む全身の筋肉
に共通して言えることです。
「守り」の栄養素
●HMB
＝β-ヒドロキシ-β-メチル酪酸
犬にとって必須アミノ酸である
ロイシン
の代謝物。
体内で摂取されたロイシンのごく一部（約5%程度）がHMBに変換されます。
HMBは
・筋肉の合成を助け
・筋肉の分解を抑制する
働きがあるため
・シニア犬
・運動量の多い犬
・リハビリ中の犬の筋肉維持
に注目されています。
直接HMBを豊富に含む食品はほぼないので
▶体内でHMBの原料となる
▶ロイシンを豊富に含む食品を与える
ことが現実的です。
●抗酸化物質
＝ビタミンE, C, アスタキサンチンなど
・運動
・加齢
によって体内に発生する活性酸素
▶筋肉細胞に損傷を与える可能性
抗酸化物質は
▶酸化ストレスから筋肉細胞を守り
▶筋肉のダメージを軽減する
役割があります。
「攻め」の栄養素
●良質な動物性タンパク質
筋肉を作る主要な栄養素
シニア犬
にとって特に重要です。
アミノ酸スコア100に近い食品を選ぶと、効率的に栄養を摂取できます。
◇ロイシンが豊富な食材
・肉類
鶏むね肉、鹿肉、牛肉、豚肉、レバーなど
・魚類
サケ、カツオ、マグロ、アジ、サンマなど
・卵
・乳製品
チーズ、脱脂粉乳、ヤギミルク、ヨーグルトなど
・大豆製品
大豆自体や納豆など大豆製品
これらの食材を
・犬の年齢
・体重
・活動量
・アレルギーの有無
などを考慮し
▶消化しやすいように加熱するなど
▶バランス良く食事に取り入れる
ことが重要です。
◇BCAA
＝分岐鎖アミノ酸
: バリン、ロイシン、イソロイシン
・筋肉のエネルギー源となり
・筋肉合成を促進します。
特にロイシンは
筋肉合成のスイッチ
を入れる重要な役割を担っています。
●クレアチン
瞬発的な力
を出す際のエネルギー供給に関わり
▶筋力アップを助ける
可能性があります
主に
・肉類（牛肉、豚肉など）
・魚類（ニシン、サーモン、マグロなど）
に多く含まれています。
通常、健康な食生活を送っていれば
▶クレアチンが不足することはほとんどありません。
ただしサプリメントは
腎臓への影響を考慮し
必ず獣医師への相談が推奨
●コエンザイムQ10・L-カルニチン
細胞のエネルギー工場である
ミトコンドリア
の働きをサポートし
・筋肉の持久力
・筋肉の回復力
を高めます。
特にシニア犬では
ミトコンドリア機能が低下しやすい
と言われるため、これらの栄養素が注目されています。
●ビタミンD
カルシウムの吸収を助け
・骨の健康維持
だけでなく
・筋力維持
にも重要な役割を果たします。
人では日光浴によって体内で生成されます
しかし犬はこの能力が人間と比べて
著しく低い
ことがわかっています。
犬の
・皮膚の構造や
・被毛
が紫外線を遮断。
そのため日光浴をたくさんしても、必要量のビタミンDを体内で作り出すことはほぼ不可能です。
そのため、犬は
食事からビタミンDを摂取
することが必須となります。
サプリメントでの補給では
過剰摂取が中毒症状を引き起こす
可能性があるので、必ず獣医師に相談してください。
関節ケア成分との相乗効果
・グルコサミン
・コンドロイチン
・緑イ貝
・MSM
などは関節軟骨の
・健康維持
・炎症の軽減
に役立つ可能性があります。
これらの成分をサプリメントで補給することは、直接的な筋力増強ではありません。
しかし
・股関節
・膝関節
だけでなく
・肩や肘などの前足の関節
の痛みを和らげることで
「痛くなく動ける」
状態を作り出す可能性があります。
これにより
▶より積極的に体を動かすようになり
その結果
▶筋肉の維持・強化に繋がる
という、間接的ではありますが非常に重要な役割を果たす可能性があります。
ヤギホエイプロテインの可能性
ヒッポのごはんでは
たんぱく質強化
の必要なわんちゃんでは
ヤギホエイプロテイン
を推奨食材として使用します。
ヤギホエイプロテインは
・消化吸収が非常に早く
・質の高いタンパク質源
・特にロイシンを豊富に含む
このことにより、HMB生成に必要なロイシンを効率的に摂取できます。
また
ヤギミルク由来
のホエイプロテインは
牛乳由来
のものに比べて
消化吸収性が高いとされており
・牛乳アレルギー
・乳糖不耐症
のある犬にも比較的与えやすい場合があります。
4.常識を覆す！「神経」と「感覚」を刺激する運動療法
ただ歩くだけの散歩から、一歩進んだトレーニングを取り入れてみましょう。
ポイントは
・脳と神経に刺激を与える
・普段使わない筋肉を意識させる
ことです。
ここでご紹介する運動は
愛犬の安全
に最大限配慮したものです。
しかし、全ての犬に同じように当てはまるわけではありません。
もし愛犬が
・痛みを感じたり
・嫌がったり
するようであれば、すぐ中止しましょう
また
・新しい運動を始める前
・愛犬の体調に不安がある場合
こんな運動を試してみたいのですが、うちの子には大丈夫でしょうか？
といった形で、かかりつけの獣医師に気軽に相談してみることをおすすめします。
愛犬のペースを何よりも大切に
・焦らず
・楽しみながら
取り組んでいきましょう。
ストレッチとマッサージ
●体を温める
運動前に体を温めると
▶関節の動きがなめらかになり
▶血行が促進されます。
蒸しタオルなどで関節を温めるのも良いでしょう。
●足の指の運動
前足・後ろ足ともに
▶指を1本ずつ上下に5回程度動かします。
足先全体を曲げ伸ばしするのも効果的。
これにより
・足先の細かい筋肉
・神経
への刺激を与え
▶固有受容感覚を高めます。
●足首・手首の運動
・後ろ足の足首
・前足の手首
を優しく回すように動かして、関節の可動域を広げます。
●全身のマッサージ
全身を優しく触ってあげることで
▶筋肉の緊張をほぐし
▶血行を良くします。
特に
・首からしっぽまで
・背骨に沿ってさするの
も良いでしょう。
痛がる箇所は無理せず、優しく触れる程度に留めます。
簡単なリハビリテーション
これらの運動は
・後ろ足
だけでなく
・前足
・体幹の筋肉
もバランスよく鍛えるのに役立ちます。
●フセ・オスワリの練習
正しい姿勢で
・フセ
・オスワリ
ができるように練習することは
・体幹の筋肉
・首
・前足
・後ろ足
の筋肉を使うため
▶全身の筋力アップにつながります。
特に
・ゆっくりと座り
・ゆっくりと立ち上がる動作
は、筋力とバランス感覚を養います。
●クッションの上を歩行/立位
・柔らかいクッション
・不安定なマットの上
をゆっくりと
・歩かせたり
・立たせたり
することで
・バランス感覚を養い
・全身の筋肉を意識的に使わせる
ことができます。
おやつで誘導しながらゆっくり行わせましょう。
・前足
・後ろ足
の足裏からの不慣れな感覚刺激が、神経系を活性化させます。
●ポールまたぎ（キャバレッティ）
低いポール、例えば
・丸めたバスタオル
・ビニールホースなど
を等間隔に置き
それをリズミカルにまたがせる運動。
・前足
・後ろ足
ともに足を高く上げる意識を高め
▶関節の可動域を広げ
▶すり足の改善に役立ちます。
慣れてきたら
・ポールの数を増やしたり
・少し高くしたり
しても良いでしょう。
●階段の昇降（介助付き）
獣医師の許可があれば
短い階段をゆっくりと昇降させることで
・後ろ足の筋力強化
はもちろん
・前足の着地時の衝撃吸収力
を鍛えることにも繋がります。
必ず飼い主が介助し
転倒しないように注意が必要です。
●水中運動（ハイドロセラピー）
関節に負担をかけずに筋力トレーニングができるため、非常に有効な方法です。
専門の施設で行うのが一般的です。
自宅の浴槽などで浅いお湯の中で歩かせることも、全身の筋力維持に役立ちます。
・水の浮力が関節への負荷を軽減
・水の抵抗が筋肉に負荷をかけます。
「後ろ歩き」トレーニング
◇効果
前進とは異なる筋肉
＝特に後ろ足の伸筋群を使い
・バランス感覚
・固有受容性感覚
を養います。
神経系への良い刺激にもなります。
前足も
後方への移動を支えるためにバランスを取り、安定させる力を鍛えられます。
◇方法
・安全な場所で
・飼い主さんが前に向き合い
・ゆっくりと犬を後退させます。
おやつで誘導するとスムーズです。
最初は1～2歩から始め、無理なく行いましょう。
「感覚入力」トレーニング
◇効果
足裏には多くの神経が集中しています。
様々な質感の地面を歩かせることで
▶足裏から脳へ豊かな感覚情報が送られ
▶神経系が活性化し
▶前足・後ろ足の足の運びを意識するようになります。
◇方法
・芝生
・砂地
・落ち葉の上
・柔らかいマット
・バランスディスク（補助あり）
など、安全を確認しながら色々な地面を歩かせてみましょう。
その他
●前足への軽い加重運動
犬が座った状態から
飼い主が優しく前足に少し体重を乗せるように誘導します。
これは
・前足の体重支持能力
・上腕三頭筋
を鍛えます。
●ツボ押しマッサージ
東洋医学的なアプローチです。
・後ろ足の付け根にある「環跳」
・膝のお皿の下にある「足三里」
・前足の肘の外側にある「曲池」
などのツボを優しく刺激することは
▶血行を促進し
▶神経や筋肉の働きを助ける
と言われています。
強く押しすぎず、愛犬がリラックスしている時に試してみましょう。
専門家の指導を受けるのがベストです
筋肉貯金は「若いうちから」が断然お得！シニア期の「歩く」を支える未来への投資
トレーニングなんか、シニアになって足腰が弱ってからでええんちゃう？
そう思っていませんか？
もちろん
シニアになってからでも
筋肉の維持や強化は可能です。
しかし、できれば
・愛犬が若く
・元気なうちから
筋力トレーニングを始めることこそが、「歩く」を支える未来への最も賢い投資となるのです。
人間の
「貯金」
と同じように
愛犬の筋肉も
若いうちにしっかり「貯めて」おく
ことで
シニア期に訪れる自然な衰えに
・より強く
・よりしなやかに
対応できるようになります。
若く活発な時期は
・筋肉の合成能力が高く
・回復も早い
ため、トレーニングの効果がより出やすい「ゴールデンタイム」と言えるでしょう。
若い時期からの筋肉貯金がもたらす３つのメリット
●貯金が多いほど支出に耐えられる
若いうちから
・強い筋肉
・丈夫な関節
を培っておくことで
加齢による
・筋肉量の減少（サルコペニア）
・関節の変化
が始まった際も
その影響を最小限
に抑えることができます。
つまり最初から
筋肉の「貯金」が豊富にあれば
少しずつ「支出」されても
余裕を持って活動できる期間を長く保てるのです。
●若い時期の吸収力の高さ
犬は学習能力が高く
特に若い時期は
・新しい動き
・指示
を素早く吸収します。
この物覚えの良い時期に
・ポールまたぎ
・バランス運動
などの
「運動の楽しさ」
「動きのパターン」
を覚えさせておけば、それが
・日常の遊び
・散歩の延長
として自然に習慣化されます。
シニアになって新しい運動を教えるのは
・理解力
・体力
・集中力
の低下から、愛犬も飼い主さんも大きな負担を感じることが少なくありません。
若いうちからの「運動習慣」は
シニア期に
「頑張って運動させる」
のではなく
「いつものこと」
として無理なく活動を続けられる、何よりの財産となるのです。
●病気や怪我からの回復力
もし若いうちに、思わぬ
・病気
・怪我
で安静期間が必要になったとしても
▶筋肉の基礎がしっかりしていれば
▶回復が早く
▶筋力低下からの立ち直りもスムーズ
です。
これは、シニア期になってからの
・病気
・怪我
にも通じ、その後の生活の質を大きく左右します。
●健康寿命が長く、豊かな犬生に
若いうちからの適度な運動は
・筋力
だけでなく
・心肺機能
・骨密度
・免疫力
そして
・心の健康
にも良い影響を与えます。
丈夫な体でいられれば
▶大好きな散歩や遊びを長く続けられ
▶認知機能の維持にも貢献します。
これはまさに
・愛犬の「健康寿命」を延ばし
・より充実した豊かな犬生を送る
ことに直結するのです。
今すぐ始めよう！未来への「筋肉貯金」
もちろん、無理なトレーニングは禁物。
大切なのは
「楽しみながら」
「継続する」こと。
子犬期や若犬期から
今回ご紹介したような
「ポールまたぎ」
「クッション遊び」
「感覚入力トレーニング」
などを遊び感覚で取り入れてみましょう。
獣医師と相談しながら
・愛犬に合った無理のない範囲で
・日々の遊びの中に運動の要素をプラス
それこそが
未来の健康な
「歩く」
を育む第一歩となるはずです。
「まだ若いから大丈夫」
ではなく
「若い今だからこそ、できること」
があります。
愛犬の明るい未来のために
今日から一緒に
「筋肉貯金」と
「運動習慣づくり」
を始めてみませんか？
5.意外な盲点！生活環境とメンタルケアの重要性
筋力維持は単に
・運動
・栄養
だけでなく
・愛犬を取り巻く環境
・精神状態
も大きく影響します。
全身の筋力維持のためには、こうした環境要因への配慮が不可欠です。
●滑り止め
・フローリング
・タイルなど
滑りやすい床には
・カーペット
・滑り止めマット
を敷き詰めましょう。
特に
・よく通る場所
・食事場所
・寝床の周囲
は重要です。
滑って転倒することは
▶脊椎や関節に大きな負担をかけ
▶後ろ足だけでなく前足にも捻挫や脱臼のリスクを高めます
●食事台
・食事
・水飲み台
を犬の高さに合わせることで
・首
・前足
・腰
を不自然に曲げずに食事ができ、体への負担を減らします。
●寝床の「高さ」と「硬さ」
・寝床が低すぎると
▶立ち上がるのに余計な力が必要になり
・寝床が高すぎると
▶乗り降りが負担になります。
また
沈み込みすぎる柔らかいベッドは
かえって
・寝返り
・立ち上がり
の妨げになることがあります。
・適度な反発力があり
・前足・後ろ足が踏ん張れる高さ
の寝床を選びましょう。
・介護用ベッド
・整形外科用ベッド
も検討してみてください。
●介護用品の活用
歩行をサポートする
・ハーネス
・車椅子
なども、筋力低下が進んだ場合に有効的
無理なく散歩を継続できることで
・全身の筋力維持
だけでなく
・気分転換
・ストレス軽減
にも繋がります。
「ストレス」が筋肉を蝕む？
・不安
・恐怖
・退屈
などの慢性的なストレスは、体内に
コルチゾール
というホルモンを分泌させます。
このコルチゾールは、筋肉の分解を促進する作用があります。
つまり
▶精神的な安定が
▶全身の筋肉の維持
にも繋がるのです。
・愛犬が安心できる環境
を提供しつつ
・スキンシップ
・遊び
を通してメンタルケアも行いましょう。
まとめ：観察こそが、最高のケアの始まり
シニア犬の足腰のケアは
単一の方法
で解決するものではありません。
・後ろ足・前足
だけでなく
・全身の筋肉
・神経
・関節
・痛み
・栄養
・環境
・心の状態まで
多角的に捉える必要があります。
何よりも大切なのは
愛犬を誰よりもよく観察すること
・歩き方
・立ち方
・座り方
のわずかな変化
・表情や行動のサイン
を見逃さず
「なぜだろう？」
と考えることから、真に効果的なケアは見つかります。
今回ご紹介したのは、そのためのヒント。
全てを一度に行う必要はありません。
愛犬の状態を見ながら、獣医師と相談しつつ、できることから試してみてください。
何があっても
・諦めずに
・愛情を持ってケアを続ければ
愛犬はきっと、その力強い足取りで応えてくれるはずです。
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