ヤギホエイプロテインの筋肉を付ける以外の効果に注目!犬の糖尿病など

犬の食材

※この記事は栄養成分自体の化学的な性質等を示すものであり、ごはんの効能を表すものではありません。

わんちゃんの健康に
革命をもたらすかもしれない

ヤギホエイプロテインには
そんな期待を抱かずにはいられません

しかしそもそも

ホエイプロテインって何?

他のプロテインと何が違うの?

筋トレをしている方でもない限り
その存在はあまり詳しく知られていない
ましてや
ヤギホエイプロテイン
となるとなおさら。

ヒッポのごはんでも積極的に取り入れる
ヤギホエイプロテイン
果たしてその正体は?

※以下ホエイプロテインを
「ホエイP」と表記する場合があります

まずはここから!ホエイプロテインとは?

ホエイ=乳清のこと
ヨーグルトの蓋を開けたとき浮いてる水
あれです。

すなわち
乳から
脂肪固形タンパク質(ガゼイン)を除き
残った液体のこと

そして
プロテインはタンパク質のこと

つまり
ホエイプロテイン
=乳清に含まれるたんぱく質

ということ

人の筋トレのお供
プロテインと一口に言っても
・ガゼインプロテイン
・ソイプロテイン

など、色々種類がある中で、
ホエイプロテインの最大の特徴

たんぱく質の吸収の早さ

たんぱく質の吸収に

・ガゼインプロテイン 7~8時間
 かかるところ
・ホエイプロテイン 1~2時間
 驚異的な吸収の早さ!

迅速に筋肉に栄養素が補給されるため
〇良質の筋肉をつけたいアスリート
だけではなく

胃に負担をかけないため
〇手術直後の患者さんの流動食に
など様々な分野で大活躍中!

また乳清には
・β-ラクトグロブリン
・α-ラクトアルブミン
・ラクトフェリンなど
様々な種類のタンパク質が含まれており
さらに
アミノ酸やビタミン、ミネラルが豊富

なので

・中性脂肪の減少
・悪玉コレステロールの減少
・抗酸化作用
・抗炎症作用
・脂肪肝の改善
・インシュリン感受性の改善
・高血圧の改善
・うつ病、ストレスの軽減

※まだ十分に立証されていないものもありますが

特に現代の人の大きな問題である、様々な生活習慣病の改善などに効果が期待される
まさにスーパーフードなのです

その中でなぜ?【ヤギ】ホエイプロテインなのか?

一般的に販売されるホエイプロテイン
全て牛乳由来のもの

ご存じの通り牛乳は、
犬では下痢を引き起こすので
与えるのに注意が必要なもの

でもヤギミルクは
犬でも下痢を起こしにくい!
しかもアレルギーも起こしにくい!

その理由を少し詳しく見てみましょう

ここから少しヤギホエイPではなく
ヤギミルクの話になります

ヤギミルクが牛乳より下痢を起こしにくい理由

牛乳を飲むことによる
下痢の原因として、大きくは
・乳糖不耐症
・ガゼイン不耐症

のふたつが挙げられます

乳糖不耐症とは

乳に含まれる、乳糖を消化吸収できないで起きる、下痢などの症状のこと。

乳糖を分解するのは
ラクターゼという酵素。
これは成長するにつれて減少します。

なので人でも

子供の時は大丈夫やったのに、大人になって牛乳飲んだらすぐに「ピーー」やわ

という人も少なくないのです。

ヤギミルクは牛乳より乳糖が少ない
なので下痢を起こしにくい
と言われることがありますが

それぞれの乳に含まれる乳糖は

ヤギ牛乳
4.2~5.04.4~4.94.0
単位は%
ヤギと牛乳の数値に幅があるのは
季節や研究発表で差が見られたため

ヤギミルクと牛乳にさほど差はない
というか、犬乳もそこそこの乳糖量

違いが大きいのは、
実は乳糖の量ではなく
脂肪球の大きさ

搾っただけの牛乳
そのまま置いくと固まって分離します
これは脂肪球が大きいから

このままでは飲み物として不都合
なので脂肪球を小さくする均質化(ホモジナイズ)という処理をしています
スーパーに並ぶ、ほぼすべてがこの牛乳

均質化の結果

・牛乳の消化性が格段に良くなる
・乳糖がすぐに大腸に届く
ラクターゼ(乳糖分解酵素)が少ないと、乳糖分解スピードが追付かない
⇒下痢になる

これが乳糖不耐症の正体

※単に脂肪球が大きいから、消化しにくく下痢になりやすいと説明されることも。
しかし均質化されていない牛乳(ノンホモ牛乳)を飲む機会はかなり限定的なはず。

その点
ヤギミルクの脂肪球
牛乳の6分の1程度の大きさのものが多く
分離しないので、均質化も必要ありません
そのため

・脂肪球がゆっくり消化される
・乳糖もゆっくり大腸に届く
 =下痢が起こりにくい

ということなのです。

ガゼイン不耐症とは

乳のタンパク質の内
・約80%が固形タンパク質=ガゼイン
・約20%がホエイたんぱく

ホエイ自体、ガゼインと分離したもの
=ホエイPにはガゼインが含まれないので
ここではあまり関係ない話ですが・・・

ついでなので見ておきましょう!

ガゼインには
αカゼイン・βカゼイン・κカゼイン
の3種類があります。

このうちαカゼイン
人や犬では消化しにくく
下痢などの原因と考えられています。
また乳アレルギーの原因もこれ。

牛乳に含まれるガゼイン
半分以上がαカゼイン
なので下痢やアレルギーが多い

人の母乳やヤギミルクに多いのは
βガゼイン
αガゼインはほとんど含まれていません。

※βガゼインの遺伝子の種類により
・A1ミルク
・A2ミルクに分けられますが
今はあまり関係ないので割愛

これは消化性が高く
アレルギーも起こしにくい

ということで
・脂肪球の大きさ
・ガゼインの種類

という2つの理由から
ヤギミルクは犬でも下痢を起こしにくい
と言われるのです。

ヤギミルク由来
ヤギホエイプロテインは
わんちゃんにも安心して与えられるもの

さらに
人のため
に販売されるホエイプロテインは

・飲みやすくするため色んな味付け
・機能強化のため様々な添加物

がされたものがほとんど

その点ヤギホエイプロテイン
ヤギミルクからホエイPを抽出しただけの

・自然に近い形
・もちろん一切無添加

という
犬にとって大きなメリットがあります

さらにさらに!
ヤギホエイPは牛乳ホエイPより

4倍吸収が早い!
タウリンが約20倍!
BCAA(分岐鎖アミノ酸)が豊富!
MCT(中鎖脂肪酸)は約2倍!
※ミルク本舗さん資料より

わんちゃんのごはんの材料として
魅力であふれまくってる!
そんなヤギホエイプロテイン

その中でも
特に特に注目したい点があります

わんちゃんだからこそ!システインの多さに注目

何度か紹介させてもらってますが

犬の体内での解毒能力
人よりはるかに弱い

ということを念頭に置いていただきたい

システインは人ではサプリも販売
一般的に期待される効果は

・肌トラブル改善
・新陳代謝を促す など
 美容に関連するものの他
・アルコール分解で生成される毒
 =アセドアルデヒドを分解
 ⇒二日酔いの解消など

が取り上げられています。

これらもわんちゃんの健康に
全く関係ないわけではありません
が!
それよりもっと重要なキーワード
メタロチオネイン
別名【防御たんぱく】


その働きは

カドミウムなど
有害な重金属と結びつき排出する

解毒能力の弱いわんちゃんにとって
願ったり叶ったりの効果!

その【防御たんぱく】
メタロチオネインの構成アミノ酸
約30%がシステインなのです!

カドミウム
穀物・豆類・野菜・果物に広く含まれ、知らず知らずのうちに口にしてるもの

とらのすけ
とらのすけ

なのでカドミウムやらなんやらが体内に蓄積する前に、排出させることが重要なんだね

システインには他にも

・グルタチオン生成で抗酸化作用
・肝臓の酵素を助け
 解毒作用の強化や脂肪肝の改善

といった効果にも期待が寄せられる
わんちゃんにはうれしい成分なのです。

ちなみにヒッポのごはんで使う
ミルク本舗さんのヤギホエイPには
システイン 1466mg/100g
が含まれています。

〇システインサプリである
ハイチオールでのシステイン推奨摂取量
240mg/日

人と犬では違いますが、これを参考に
体重50kgだとすると
240mg÷50kg
=4.8mg/日/体重1kg

〇ヤギホエイプロテイン
1g
1466mg÷100
=14.66mgのシステインが摂取できる

ということは
14.66mg÷4.8mg/日=3.05

体重約3kgの犬の1日分をまかなえる!
という計算が成り立ちます

サプリではなく
食事でこの量を自然に摂取できるのは
わんちゃんにとって大きなメリット!

これぞ母の愛!ミルクオリゴ糖は犬にやさしい成分

ヤギミルクは常用乳としては
人の母乳の次にミルクオリゴ糖が多い

ミルクオリゴ糖には主に
腸内の善玉菌を活発にし
腸内環境を整える働きがあります。

そして
人の母乳だけに含まれる
ヒトミルクオリゴ糖(以下HMO)には
・腸内環境を整える
ほかに

・感染予防
・抗炎症機能
・病原菌の増殖を抑える など

赤ちゃんを守る機能が盛りだくさんであることが認められています。

一方ヤギミルク
欧米では乳児用ミルクとして承認済
最も人の母乳に近いミルクとして
ヤギミルクを飲んで育った人もいるくらい
安全で栄養価の高いミルク

とらのすけ
とらのすけ

そんなヤギミルクオリゴ糖に、ヒトミルクオリゴ糖にあるような「赤ちゃんを守る機能」が無いと考える方が不自然じゃないかな?どうかな?

ヤギミルクオリゴ糖の機能については
まだはっきりしていないことが多いです

ラットの実験で抗炎症作用が認められるなど、明らかにされている部分もあります。

でもまだまだわんちゃんでは、はっきりとした検証結果があるわけではない

これからの研究発表に期待しましょう!

最後に一つだけ!糖尿病の犬にも有効な理由

ヤギホエイPの最大の特徴は
タンパク質の吸収が超早い
※ただでさえ早い牛乳ホエイPの約4倍!
でしたよね。

この特徴のおかげで

他食物の消化・吸収速度を遅らせる
⇒結果
 糖尿病の天敵である
 食後の血糖値の急上昇
 を抑えることにつながるのです

また
真っ先にタンパク質
が吸収されることで
インクレチンの分泌を刺激
血糖値のコントロールに有益に働きます

※インクレチン
血糖値が高いときにだけ
 インスリン(血糖値を下げる)を増やし
 グルカゴン(血糖値を上げる)を減らす

つまり
〇血糖値が上がり始める
⇒血糖値が下がるように作用

〇血糖値が下がってくる
⇒血糖値が下がりすぎないよう作用
⇒低血糖を防ぐ


という体内での血糖値の調整役を担

さらに
インシュリンの感受性を高める作用
もあるため
血糖値が下がりやすくなり、2型糖尿病の予防にも役立つとされています。

とらのすけ
とらのすけ

他にも「タウリン」「MCT」が豊富など、いろいろ紹介したいけど、これくらいで。
長々なりすぎて、みんな最後まで読んでくれてるかなぁ・・・

※最後に
ホエイには

ビタミンやミネラルが豊富ですが
その分、乳糖も多く含まれます。
ヤギミルクが下痢を起こしにくいとはいえ
急激あるいは過剰の摂取は、乳糖不耐症の原因となる可能性があります。
一度に多くではなく、少量から様子を見て、わんちゃんの体調を観察しながら与えましょう

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