※この記事は栄養成分自体の化学的な性質等を示すものであり、ごはんの効能を表すものではありません。
マンガンの体内での役割
マンガンは金属です。
体内では微量にしか存在しません。
その役割は
・さまざまな酵素の活性に関わり
(補助因子としての働き)
・体内の機能を維持する
というもの・・ちょっとわかりにくい
具体的に例を挙げると
(スーパーオキシドジスムターゼ)
の成分として活性酸素を分解
・脂質や炭水化物の代謝
・骨や軟骨の形成
・皮膚代謝
・生殖機能低下防止
・細胞膜の安定化
・脳神経機能に作用
など!非常に多岐にわたります。
人であれば体内に5000種類あると言われる
酵素
その活性にかかわるマンガンの役割は、非常に大きいと言えますね。
重要なのに栄養素としてあまり話題に上がらないのはなぜ?
多くの酵素の補助因子となることで
様々な役割を持つ「マンガン」
こんなに働き者なのに
同じ金属である、鉄分ほど
話題に上らない
これは単純に、サプリとしての販促しやすさの差じゃないかと思うんだ
栄養素の知名度は
・どれだけ話題に上るか
・どれだけ巷に宣伝されるか
に大きく左右されます。
※あくまで個人の感想です
なので
=血液中のヘモグロビンを構成
=酸素を全身に運搬
⇒貧血や疲れた体に鉄分補給!
=全身の酵素の重要な補因子
=全身で酵素を助け様々な役割
・鉄の機能
=分かりやすい
=サプリとして販売しやすい
のに対し
・マンガンの機能
=あれこれ説明しにくい
=サプリとして売り出しにくい
ことが要因のひとつかと。
決してマンガンが、鉄より重要度が落ちるということではありません。
普通の食生活で過不足なし
マンガンは土壌に多く存在するミネラル
・穀物(特に玄米など)
・ごま など
植物性食品に広く多く含まれます。
なのでひとであれば
通常の食事で過剰にも不足にもなりにくい
=サプリで摂取する必要性が薄い
=わざわざサプリで販売する旨味がない
ことも要因と考えられます。
逆に過不足が起きる状況を考えてみる
まずは過剰になる原因
これは
「サプリ」などによる過剰摂取
以外には考えにくい。
というのも
マンガン摂取量にはかなりの上限許容量
があるから。
自然の食事で過剰になるくらいなら、他の病気になりそうなもの。
過剰では
体の症状よりも、鉄分など
他のミネラルの吸収にマイナス影響
を及ぼすことが懸念されます。
次に不足する原因
考えられるのは、肉だけを与えた場合。
わんちゃんの場合
こちらはかなりリアリティがあります。
例えば
鹿肉100%だけを与え続けた場合
成犬で5.0mg/kg/日以上
に対し
鹿肉100%だけを与え続けた場合
マンガンの摂取量=0.7mg/kg/日
全然足りていない!
ここまで極端ではなくても
総合栄養食のトッピングに肉を使用
している場合など、その量次第では不足が生じることも考えられます。
不足すると
犬ではありませんが
鳥のペローシス(腱麻痺)など
骨や関節の異常はマンガン不足が原因
とされています。
このことからも
特にマンガン要求量の高い子犬の時期は
マンガン不足による骨・軟骨の発育不全の可能性も考えられます。
まあ・・・よほど極端な食事内容にしない限りは大丈夫かとは思いますが。
他のミネラルとの摂取バランスも大切
元々体内での
マンガンの利用率は低い
と言われています。
鉄やカルシウムなど
他のミネラルが体内に過剰に存在
⇒さらに利用率が下がってしまう!
「しっかり丈夫に成長してほしい!」
総合栄養食にさらにカルシウムサプリを+
などはミネラルのバランスを崩し、逆効果を生むこともあるわけです。
何事もほどほどに、バランスよくが大切です!
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